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迷妄に生きる者は、真理に至る道を永遠に見失う

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■引用原文(日本語訳)

彼らは阿修羅的な胎に入り、生まれるごとに迷妄に陥り、私に達することができず、それから最低の帰趨に赴く。
(『バガヴァッド・ギーター』第16章 第20節)

■逐語訳(一文ずつ)

  • 彼ら(阿修羅的性質の者たち)は、
  • 阿修羅的な胎内(アースリー・ヨーニ)に再び入り
  • 生まれ変わるたびに、迷妄(モーハ)に陥る。
  • 私(神、真理)に決して到達することができず、
  • やがて“最低の帰趨(ニチャム・ガティム)”へと向かっていく。

■用語解説

  • 阿修羅的な胎(アースリー・ヨーニ):怒り・傲慢・欲望といった破壊的性質を持った存在として生まれ変わる運命。
  • 迷妄(モーハ):真理や本質を見失い、幻想・執着・錯覚にとらわれた心の状態。
  • 私に達することができず(マーム・ナ・プラープナンティ):神・真理・悟りに至ることができないという霊的迷失。
  • 最低の帰趨(ニチャム・ガティム):魂が堕落した末にたどり着く、最も苦しみに満ちた状態。霊的・精神的破滅の行き着く先。

■全体の現代語訳(まとめ)

阿修羅的な性質を持つ者は、その性質ゆえに再び同じような胎に入り、迷妄の人生を何度も繰り返す。彼らは決して神や真理に到達することができず、結果として魂はより深く堕ちていき、最も苦しみに満ちた帰結へと向かう。

■解釈と現代的意義

この節は、「魂の悪循環」に警鐘を鳴らしている。
自己中心性や怒り・傲慢・偽善などの生き方を続ける限り、人は何度生まれ変わっても同じ迷いを繰り返す。ギーターはここで、**「悪しき習慣と思考の連鎖を断ち切らねば、心の自由も真理も得られない」**と厳しく指摘している。

■ビジネスにおける解釈と適用

観点教訓と適用例
悪習の固定化倫理なき経営・自己中心の判断が繰り返されると、組織全体が「成長しない迷路」に陥る。
個人の学ばなさ間違いを認めず、反省せず、同じやり方を繰り返す人は、成長できず評価も信頼も下がる。
誤った信念体系「金だけがすべて」「勝ちさえすれば正義」といった価値観を抱き続けると、最終的に社会から孤立する。
自己変革の重要性人生やビジネスで繰り返し失敗する者が、自分を変えない限り、真の前進は起こらない。

■心得まとめ

「迷いを繰り返す者は、真理に至る扉を閉ざしている」

生き方と思考を変えなければ、人生の質も魂の運命も変わらない。
ギーターは語る――傲慢と欲に染まった心は、真理に触れることなく、苦しみの中を輪廻し続ける。
だからこそ、「今、この瞬間」からの内的変化が、唯一の出口である。

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