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【2-71】 執着なき行動と自由

目次

◆第2章 第71節による心得

●原文引用

「すべての欲望を捨て、願望なく、『私のもの』という思いなく、我執(がしゅう)なく行動すれば、その人は寂静(じゃくじょう)に達する。」(第2章 第71節)


●逐語訳

  • すべての欲望を捨て:心に浮かぶあらゆる「得たい」という気持ちを手放し、
  • 願望なく:未来への執着や期待もなく、
  • 「私のもの」という思いなく:所有や支配への執着も持たず、
  • 我執なく行動すれば:自我を中心にせず、無私で行動できれば、
  • その人は寂静に達する:その人は、深い内面的平安を得る。

●用語解説

  • 欲望(カーマ):物質・感情・成果に対する執着的欲求。
  • 「私のもの」という思い(ママータ):対象を自己に属するとする所有欲。
  • 我執(アハンカーラ):自己への固執、自分中心の視点。
  • 寂静(シャーンティ):心の静けさ、深い安定。

●全体現代語訳

すべての欲望を手放し、何かを得たいとも思わず、「これは私のものだ」と執着することなく、エゴにとらわれずに行動できる人こそが、真の心の平安に達するのだ。


●解釈と現代的意義

この節は、「執着・所有・自己中心性」を手放した時に得られる平安を示しています。
仕事や日常生活においても、「こうでなければならない」「これは自分のものである」といった執着や独占欲が、心をかき乱す原因となります。無私の行動こそが、真の安定と自由をもたらします。


●ビジネスへの応用

ビジネス状況応用ポイント
チーム運営「自分の功績」や「自分の役割」に執着せず、全体の成功に貢献する姿勢を持つ。
権限や所有意識資源や立場に固執せず、必要な時に手放す柔軟性を持つ。
無私のリーダーシップ組織や顧客のために動き、自我を抑えて行動することで、信頼と成果を引き寄せる。

●ビジネス心得タイトル

「手放す者にこそ、静けさは訪れる」


【2-71】 執着なき行動と自由この節は、実践的な「精神のミニマリズム」とも言える教えです。
執着を減らすことで、かえって判断が明晰になり、行動がしなやかになります。

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