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覇者は王者に対する罪人である

覇者の行動は、王者の道に背くものである

孟子は言った。
「春秋時代の五覇、すなわち斉の桓公、晋の文公、秦の穆公、宋の襄公、楚の荘王は、三王すなわち夏の禹王、殷の湯王、周の文王・武王の罪人である。また、今日の諸侯は、五覇の罪人である。さらに、今日の大夫(だいふ)は、今日の諸侯の罪人である。」

孟子は、歴史上の覇者たちが王者の道に背き、無道な支配を行ってきたことを非難し、現代の支配者たちもその延長線上にあると述べています。
具体的には、**「王者」**というのは、正当な統治と徳による支配を行った王を指し、覇者はその道を背いて自己の利益や力を追求した者たちであると批判しています。

孟子は、支配者たちが「正義」や「道」に基づく統治を行わず、力によって支配を広げていった結果、王者に対する罪人であると言い、支配者たちが正義に従うことの重要性を説いています。


原文と読み下し

孟子曰、五霸者、三王之罪人也、今之諸侯、五霸之罪人也、今之大夫、今之諸侯之罪人也。

孟子(もうし)は曰(いわ)く、「五霸(ごは)者、三王(さんおう)の罪人なり。今(いま)の諸侯(しょこう)は、五霸の罪人なり。今(いま)の大夫(だいふ)は、今(いま)の諸侯の罪人なり。」


※注:

  • 五霸(ごは):春秋時代において、強力な力を持ち、他国を支配した五人の覇者。斉の桓公、晋の文公、秦の穆公、宋の襄公、楚の荘王を指す。
  • 三王(さんおう):夏の禹王、殷の湯王、周の文王・武王のこと。中国の古代三王は、道義的な支配を行ったとされる。
  • 罪人:ここでは、正義に反する行動を取った者としての意味で使用されており、覇者たちが王者の道に背いていると批判している。

パーマリンク案(英語スラッグ)

  • tyranny-vs-rightful-rule(専制と正当な支配)
  • rule-by-right-vs-force(正義による支配vs力による支配)
  • the-fall-of-the-tyrants(暴君たちの衰退)

この章では、孟子が支配者たちの行動を厳しく批判し、正当な支配の重要性を強調しています。

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