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学ばぬ者は、壁の前に立つがごとし


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学ばなければ、判断の軸も持てない

唐の太宗は、戦乱の時代には本を読む暇もなく、ただ経験の中で行動していた。
しかし、天下が太平となった今、読書を通して過去の聖賢の教えに耳を傾け、初めて自らの過ちに気づけたと述懐する。

「学ばぬ者は、塀に向かって立つようなもの」という古人の言葉は、見えているようで何も見えていない状態を喩えたもの。
学問がなければ、状況に直面しても判断の基準がなく、迷い、誤るだけである。

経験と学びは両輪であり、知識は正しい行動の羅針盤である。
太宗の言葉は、「今さら学んでも遅くない」ことを身をもって示したものであり、地位や年齢を問わず、自らを省みて学び続ける姿勢こそが真のリーダーの証である。


出典(ふりがな付き引用)

「人(ひと)と為(な)るに大(おお)いに学問(がくもん)すべし」
「君臣(くんしん)、父子(ふし)、政(まつりごと)の道(みち)、共(とも)に書(しょ)に在(あ)り」
「古人(こじん)云(い)わく、『学(まな)ばざれば、塀面(へいめん)、事(こと)に莅(のぞ)みては惟(た)だ煩(わずら)うのみ』」
「却(かえ)って少小(しょうしょう)の時(とき)の行事(こうじ)を思(おも)えば、大(おお)いに非(あやま)りなるを覚(さと)るなり」


注釈

  • 塀面(へいめん):壁に向かって立つような状態。視界も展望もないことのたとえ。
  • 莅事(りじ):物事に臨む、対応すること。問題が起きたときの判断を指す。
  • 煩(わずら)う:迷って悩むこと。判断がつかずに混乱する様子。
  • 君臣・父子の道:人として、また統治者として守るべき基本的な関係や原理。
  • 書に在り:そのすべては古典や書物の中に記されている、という意味。

パーマリンク(スラッグ)案

  • learning-before-leading(導く前に学べ)
  • without-study-confusion(学ばねば、ただ迷うのみ)
  • wisdom-from-books(知恵は書にあり)
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