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真の偉大さは、声高には語られない

― 治めながらも、関与していないように見える深い力

孔子は、古代中国の理想の君主である**舜(しゅん)と禹(う)**を称え、
その統治のあり方を「巍巍(ぎぎ)たるもの」――壮大で高貴なものと評した。

彼らは天下を治めながらも、自らを前に出さず、あたかも関与していないかのようにふるまった。
それでいて、国は秩序立ち、すべてがうまくいっていた。

これは、真に偉大な人物ほど、その偉大さを誇らず、自然と物事を治めるという理想を語っている。

目立たずとも、深い知恵と信頼によって組織や人々を動かす――
それこそが、本物のリーダーシップなのだ。


原文と読み下し

子(し)曰(のたま)わく、巍巍(ぎぎ)たるかな、舜(しゅん)、禹(う)の天下を有(ゆう)つや、而(しか)してこれに与(あずか)らず。


注釈

  • 巍巍(ぎぎ)たる:そびえるように高く、尊く、堂々としているさま。人格や統治ぶりの壮大さを表す。
  • 舜(しゅん)、禹(う):古代中国の聖王。ともに民のために尽くし、功績が高く、特に禹は夏王朝を開いたとされる。
  • 而してこれに与らず(あずからず):自分が積極的に関与しているようには見せない。それでもすべてがうまくいっている、という意。

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