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学びは、決して満ちることのない道

― 油断した瞬間に、学びは手のひらからすり抜ける

孔子は、自らの学問への姿勢についてこう語った。

「私は日々、まるで学びがまだ足りていないかのように努めている。
それほど努力していても、なお、学びを失ってしまうのではと恐れているのだ。」

この言葉には、学びに「完成」や「到達」はないという深い自覚が込められている。

本当に学び続ける人ほど、油断せず、
自分の未熟さを意識し、常に「失うかもしれない」という慎重さを持っている。
それは、知識や技術だけではなく、人としての在り方にも通じる精神である。


原文と読み下し

子(し)曰(のたま)わく、学(がく)は及(およ)ばざるが如(ごと)くするも、猶(な)お之(これ)を失(うしな)わんことを恐(おそ)る。


注釈

  • 学は及ばざるが如くする:「まだまだ到達していないように学び続ける」という意味。常に不足を感じる態度。
  • 猶お之を失わんことを恐る:それでもなお、「せっかく得たものを失ってしまうのではないか」と恐れる。慢心や怠慢への戒め。

この句には、慢心への警告とともに、一流の人物ほど自らを戒め、精進し続けるという哲学が込められています。

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