礼を尽くして主君に仕えることは、君子として当然のふるまいである。
しかし、世間の目は時にゆがみ、誠実な行いですら「へつらい」や「おべっか」と受け取られることがある。
孔子はこうした中傷を受けながらも、「自分が正しいと信じることを、誇りを持って貫きたい」と語った。
大切なのは、他人の評価ではなく、自分の信念と誠実な行動である。
「君(きみ)に事(つか)うるに礼(れい)を尽(つ)くせば、人(ひと)は以(もっ)て諂(へつら)いと為(な)すなり」
真心からの礼を軽んじる言葉には、心を動かされる必要はない。信じる道を静かに歩めばよい。
※注:
- 「事君」…主君に仕えること。
- 「礼を尽くす」…心からの敬意と節度あるふるまいをもって接すること。
- 「諂(へつら)い」…ご機嫌取りやおべっか。表面的に相手にこびる態度。
- 「人は以て〜為す」…人は〜とみなす、判断するという意味。
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