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家を治めることは、国を治めることのはじまり

誰かが「なぜ政治にたずさわらないのか」と問うたとき、孔子はこう答えた――
政治とは、役職に就くことだけではない。古典の書にもあるように、「親に孝行し、兄弟と仲よくすること」は、すでに政治の本質に通じている。
まず自分を正しく修め、家庭を和やかに整えること。そこにすでに小さな政治があり、その積み重ねがやがて大きな社会を支えるものとなる。
つまり、日々の実践そのものが「政治」なのである。

「書(しょ)に云(い)う、孝(こう)なるか惟(こ)れ孝、兄弟(けいてい)に友(ゆう)なり、有政(ゆうせい)に施(ほどこ)す、と。是(こ)れ亦(また)た政(まつりごと)を為(な)すなり。奚(なん)すれぞ其(そ)れ政を為すことを為(な)さんや」

世を変える第一歩は、わが身を整え、身近な人との関係を大切にするところから始まる。


※注:

  • 「政(まつりごと)」…政治、国家運営。ここでは広く「人を治めること」全般を指す。
  • 「書」…古典『書経』のこと。中国最古の政治・歴史記録。
  • 「孝」…親への孝行。
  • 「友」…兄弟との友愛。
  • 「施於有政」…良き家庭の在り方は、そのまま政治に応用できるという意味。
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