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誠実を尽くし、力が残れば学を磨け

若いうちは、家庭にあっては親に孝行し、外では年長者や目上の者に礼を尽くすことが基本である。
人と接するときには言動を慎み、約束や義理を大切にし、信を裏切らぬよう心がけること。広く多くの人と良い関係を築くのはよいが、とりわけ仁のある誠実な人と親しくつき合うようにしたい。
こうした日々の実践ができたうえで、なお余力があるならば、詩や書、礼や楽といった教養を深めるのがよい。

「弟子(ていし)入りては則(すなわ)ち孝(こう)、出(い)でては則ち弟(てい)、謹(つつし)みて信(しん)あり、汎(ひろ)く衆(しゅう)を愛(あい)して仁(じん)に親(した)しみ、行(おこな)って余力(よりょく)あれば則ち以(もっ)て文(ぶん)を学(まな)べ」

基本を疎かにして知識を求めても、それは根なき木に等しい。まずは人としての土台を固めることこそ、真の教養への道である。


※注:

  • 「弟子(ていし)」…若者、または修養中の人。
  • 「文(ぶん)」…詩・書・礼・楽などの教養、文化的素養。孔子にとって文は重要だが、基礎的な人間性の修養が先とされる。
  • 「信」…約束や言葉に対して誠実であること。
  • 「仁に親しむ」…誠実で思いやりある人物と交わること。
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