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民を思い、慎みて治める

国を治めるにあたって最も大切なことは、軽々しく事を運ばず、慎重に取り組むことである。ただ慎重なだけでは足りない。そこに誠実さと、民からの信頼がなければならない。
無駄を省き、財を浪費せず、民を思いやる心をもって政を行う。そして、民の生活や営みを尊重し、彼らの暮らしに支障をきたさぬよう、物事を進める時期を選ぶ配慮も欠かしてはならない。

「千乗(せんじょう)の国(くに)を道(おさ)むるには、事(こと)を敬(つつし)みて信(しん)あり、用(もち)いを節(せつ)して人(ひと)を愛(あい)し、民(たみ)を使(つか)うに時(とき)を以(もっ)てす」

大事を成す者は、常に慎みと誠実を忘れず、人の暮らしに深く心を寄せるべきである。


※注:

  • 「千乗の国」…戦車千台を保有する大国。大国を象徴する表現。
  • 「事を敬みて信あり」…事業に慎重に取り組み、誠実さをもって信頼を得ること。
  • 「節用」…無駄を省き、倹約すること。
  • 「使民以時」…民を労役などに使うときは、農繁期などを避けて適切な時期に行うこと。
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