潑溂(はつらつ)たる進取の気力を養い、それを世に発揮するためには、まずもって人に依らず、流れに流されず、真に独立独歩の人とならねばならぬ。
他に寄りかからず、己の信念と判断とを以て歩む者にこそ、新しきを拓き、大ききを成す気力が備わる。
しかしながら、気概のみでは道は成らず、細心周到なる努力を積み重ねることが、その根底に必要である。
一方で、時に応じては恐れず進む大胆なる決断と行動力を要する場面もまた避け難い。
この細心と大胆、慎重と果断が互いに相俟(あいま)ってはじめて、潑溂とした力強き活動が生まれる。
そして、この両者の均衡を保ち、正道を歩む者にこそ、大事業の完成が託されるのである。
細きを怠らず、大を恐れず――この二つを兼ね備えよ。
○潑溂たる進取の気力を養い、且つ発揮するには、真に独立独歩の人とならねばならぬ。……元より細心周到なる努力は必要であるが、一方大胆なる気力を発揮して、細心大胆両者相俟ち、発溂たる活動をなし、初めて大事業を完成し得るものである
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