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感情に巻き込まれるな、真の自己を見よ

人は、感情とともに生きている。
喜び、怒り、悲しみ、不安――出来事に応じて心は揺れ、波のように形を変える。
そのたびに「私は嬉しい」「私は苦しい」と表現し、その感情こそが「私」だと思い込んでしまう。

だが、アートマンの教えは語る。
「あなたは感情そのものではない」「心の動きこそが自分だという思い込みを超えよ」と。
感情は移ろい、心は反応する。けれど、それらを“観ている”存在が常にそこにある。
それこそが、真の自己――アートマンである。

アートマンは、感情に反応しない。
ただ、気づいている。ただ、在り続けている。
悲しみが心を満たしても、身体が震えても、その全てを見ている存在は変わらぬまま、奥に静かに座している。

それを知らなければ、人は感情に飲まれ、心に振り回されて生きる。
だがそれを思い出せば、どんなに激しく心が揺れても、自分を失わずに在れる。

自分とは何者か。
その問いに対し、「私はこの感情である」と答えてしまえば、それは幻想の中に生きることになる。
本質は静かで揺るがず、意識そのものとして存在している。

その静けさに触れたとき、人はようやく「私は感情ではない」と知る。
そしてそこから、本当の自由が始まる。

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