問題の状況
- 連結会社間の取引
- S社がP社に対して約束手形200円を振り出した。
- このうちP社は150円を銀行で割り引いた。
- 残額50円はP社が当期末現在も保有している。
- 連結会計での考慮点
- 連結会社間の手形発行(S社 → P社)を相殺する。
- 銀行での手形割引きはグループ全体では借入金として処理する。
必要な連結修正仕訳
- 連結会社間の手形相殺消去
- 約束手形(S社)と受取手形(P社)の相殺消去。
- 手形総額200円を取り消します。
(借方)
支払手形(S社) 200円
(貸方)
受取手形(P社) 200円
- 銀行で割引いた手形の処理
- 割引された150円分は、連結グループとしては借入金として処理します。
(借方)
受取手形(P社) 150円
(貸方)
借入金(短期借入金) 150円
- 未処理の手形の相殺
- 残額50円分の手形は、P社が保有しているため相殺します。
(借方)
受取手形(P社) 50円
(貸方)
支払手形(S社) 50円
連結修正仕訳のまとめ
- 連結会社間手形の相殺
(借方)
支払手形(S社) 200円
(貸方)
受取手形(P社) 200円
- 割引手形の銀行借入金処理
(借方)
受取手形(P社) 150円
(貸方)
借入金(短期借入金) 150円
- 未処理手形の相殺
(借方)
受取手形(P社) 50円
(貸方)
支払手形(S社) 50円
解説
- 手形の相殺: 連結会社間の手形取引は内部取引であるため、相殺消去します。
- 銀行での割引: 銀行で割引いた手形は、グループ全体では「借入金」として処理します。
- 未処理手形: 保有中の手形についても、連結会計上は相殺して処理します。
これらの仕訳により、連結貸借対照表上では手形の影響が消え、銀行借入金として計上されます。
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