MENU

製品が完成し、引き渡したときの処理

製品が完成し、顧客に引き渡すまでの流れを原価計算表と勘定科目で記録します。

目次

1. 原価計算表の備考欄の記入

資料

  • 製造指図書No1: 完成し、顧客に引き渡し済み。
  • 製造指図書No2: 完成したが未引き渡し。
  • 製造指図書No3: 未完成。

備考欄の記入例

製造指図書番号備考欄
No1完成・引き渡し済み
No2完成・未引き渡し
No3未完成

2. 各勘定の記入

(1) 製品が完成した場合

完成した製品の原価を仕掛品勘定から製品勘定に振り替えます。

仕訳例(No1、No2が完成し、原価がそれぞれ2,000円、1,500円の場合):

借方: 製品               3,500円(No1 + No2の完成品原価)
貸方: 仕掛品             3,500円
借方貸方
製品3,500仕掛品3,500

(2) 製品を顧客に引き渡した場合

引き渡した製品の原価を製品勘定から売上原価勘定に振り替えます。

仕訳例(No1の原価が2,000円の場合):

借方: 売上原価           2,000円
貸方: 製品               2,000円
借方貸方
売上原価2,000製品2,000

3. 原価計算表と各勘定の関係

原価計算表の項目と内容

項目内容
前月繰越前月から未完成または未引き渡しで繰り越した原価
当月発生原価直接材料費、直接労務費、直接経費、製造間接費
完成製品の原価当月に完成した製品の原価
未完成製品の原価当月未完成の製品の原価
引き渡した製品の原価当月引き渡し済みの製品の原価
未引き渡し製品の原価当月完成後、未引き渡しの製品の原価

関係性の例

  • 完成品(No1、No2) → 仕掛品勘定から製品勘定へ振り替え。
  • 引き渡し済み(No1) → 製品勘定から売上原価勘定へ振り替え。
  • 未完成(No3) → 仕掛品勘定に残る。

4. まとめの仕訳例

条件

  • No1: 完成・引き渡し済み(原価: 2,000円)
  • No2: 完成・未引き渡し(原価: 1,500円)
  • No3: 未完成(原価: 500円)

仕訳一覧

  1. 製品の完成: 借方: 製品 3,500円(No1 + No2) 貸方: 仕掛品 3,500円
  2. 製品の引き渡し: 借方: 売上原価 2,000円(No1) 貸方: 製品 2,000円
借方貸方
製品3,500仕掛品3,500
売上原価2,000製品2,000

5. 原価計算表の例

製造指図書番号前月繰越当月発生原価完成製品原価引き渡し済み原価未引き渡し原価未完成原価
No12,000円2,000円2,000円
No21,500円1,500円1,500円
No3500円500円

この記録により、製品の状態(完成・引き渡し・未完成)が明確になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次