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資金運用表の基本構造

資金運用表は、バランスシートと密接に関連しており、企業の資金の流れと構造を理解するための重要なツールです。

以下では、資金運用表のフォーマットや記載方法、バランスシートとの関係性について詳しく説明します。

目次

資金運用表のフォーマット

資金運用表は「田の字」構造で構成されています。この表は四つの区分に分かれ、それぞれ以下の項目を示します。

  1. 固定資金の使途(右上):固定資産や繰延資産などの用途に関する部分。
  2. 固定資金の源泉(左上):固定資金の調達方法を表す部分。
  3. 運転資金の使途(右下):流動資産や在庫などの運転資金に関連する部分。
  4. 運転資金の源泉(左下):流動負債やその他の短期資金の調達に関連する部分。

資金運用表の記載順

資金運用表に情報を記入する際の基本的な順序は以下の通りです。

  1. 固定資金の使途を記入する(右上:①)。
  2. 固定資金の源泉を記入する(左上:②)。
  3. 運転資金の使途を記入する(右下:③)。
  4. 運転資金の源泉を記入する(左下:④)。

固定資金の使途を記入する(右上:①)。

必要となる固定資金、例えば設備投資や長期的な資産の取得に関する項目をここに記載します。

固定資金の源泉を記入する(左上:②)。

これには、長期借入金や増資などの固定資金をどのように調達するかを記載します。

運転資金の使途を記入する(右下:③)。

流動資産や在庫増減など、運転資金に関連する項目をここに記載します。

運転資金の源泉を記入する(左下:④)。

流動負債や短期借入金など、運転資金の調達に関する項目をここに記載します。

資金運用表とバランスシートの関係

資金運用表とバランスシートは、企業の財務状況を異なる視点から表現したものですが、両者の構造には密接な関連があります。

資金運用表とバランスシートの対応関係

  • 資金運用表の ①固定資金の使途 は、バランスシートの 固定資産と繰延資産(左下)に対応します。
  • 資金運用表の ②固定資金の源泉 は、バランスシートの 長期負債や資本(右下)に対応します。
  • 資金運用表の ③運転資金の使途 は、バランスシートの 流動資産(左上)に対応します。
  • 資金運用表の ④運転資金の源泉 は、バランスシートの 流動負債(右上)に対応します。

両者の比較と理解

資金運用表を上下逆さにして、バランスシートと比較すると、それぞれの区分記号(①、②、③、④)の位置が完全に一致することが確認できます。

これにより、資金運用表がバランスシートの補助ツールとして機能していることが明らかになります。

資金運用表の重要性

資金運用表は、企業の資金調達方法やその使途を体系的に整理し、資金の流れを視覚的に把握するための優れたツールです。

これを活用することで、資金の過不足を特定し、効率的な資金運用計画を立てることが可能になります。

資金運用表とバランスシートの関係を理解し、それぞれの特性を活かして財務分析を行うことで、より戦略的な経営判断が可能となります。

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