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二兎を追うな

「二兎を追うな」という考え方は、商品の開発において中途半端な多機能性や兼用性が消費者に受け入れられないことを示しています。顧客は商品に対して完全性を求め、妥協した仕様に対しては価値を見出しにくい傾向があります。

1. 兼用商品の落とし穴

「ボート兼用サイドカー」や「ステレオ・ファニチュア」といった商品例では、「二兎を追う」ことで結局どちらの用途にも不十分な商品になってしまいました。消費者は専用性や完全な機能を求め、製品がどちらつかずの中途半端な状態だと、かえって興味を失うのです。

2. 「七徳ナイフ」に見る成功の要因

成功した兼用商品の例として「七徳ナイフ」が挙げられていますが、その理由は登山やキャンプという一貫した用途に焦点を絞り、顧客の「軽量で便利」という明確なニーズに応えているからです。同じ兼用でも、顧客の要求に的確に応え、使用目的が明確であれば成功する可能性が高まります。

3. 失敗を避けるためのポイント

商品の開発においては、「自分のアイディアが顧客にとっても便利だろう」という自己中心的な考え方、つまり「天動説」を捨てることが重要です。消費者が何を求めているか、どのような場面で使用するかを冷静に検討することが、成功する商品の開発には欠かせません。

結論として、「二兎を追わず」、製品の用途を絞り込むことで顧客の期待に応えるような製品が生まれます。商品の価値は顧客にとってどれだけ役立つか、役立たないかで決まることを肝に銘じるべきでしょう。

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