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業績不振の会社に見られる「社相」

人には「人相」があり、家には「家相」があるように、会社には「社相」というものがある。「相」というのは外部に現われたものである。

目次

業績不振の会社の「社相」の特徴

業績不振の会社には共通する特徴、いわゆる「社相」がある。これは外観からもわかるもので、以下のような点が挙げらる。

  1. 環境整備の欠如
  2. 身分不相応な事務所の広さや装飾
  3. 机の配列が学校式
  4. 貼紙が多い
  5. 流行の精神運動に依存

環境整備の欠如

会社内が整理整頓されていないと、社員の活動の基盤が整っていない証拠である。

環境整備ができていないということは、活動の原点からしてダメだということで、これができていないのでは、何をどうやっても効果は不十分で中途半端になっている、ということである。

優れた社長たちは、得意先や購買先の評価も「環境整備を見るだけで十分」と判断するほど。

この評価は絶対に誤ることがないことは、私自身の数多くの経験からもいえるのである。

身分不相応な事務所の広さや装飾

社長室や事務所が不相応に立派な会社は、社長が虚栄心を象徴しているからである。事務所は収益を生み出さないため、豪華な装飾に資金をつぎ込むのは経営の厳しさが足りない証拠である。

立派な社長室、立派な事務所に入ると、社長をはじめ社員には必ずホンワカムードが起るものだ。「うちの会社も、こんな立派な建物に入れるようになった」という気持を持つようになるからである。

机の配列が学校式

スペースを取る学校式の机の配置は、効率に欠けるだけでなく、内部管理を重視しすぎたマネジメントの表れ。

机の配列が学校式になっているのは、誤ったマネジメント病にかかっているシルシである。内部管理指向型である。机の配列をどう変えようと、会社の業績には全く関係ないのだ。それを、ワザワザ、スペースを多く要する配列をするのは明らかに間違っているのである。 一坪一坪に、血の出るような金がかかっていることを忘れるようでは落第である。

貼紙が多い

会社内に整理整頓や心得の貼紙が多いのは、社員への指導力が欠けているために頼っている表れです。これでは効果が期待できません。

貼紙には、何等かの社員の心得が書いてある。「整理整頓」とか、「期待される社員像」とか、様々である。こんな、お説教めいたことをいくら貼りだしても、社員は全く関心を示さないものである。こんなことで社員にドライブをかけても、効果はゼロである。

流行の精神運動に依存

社長がリーダーシップを欠いている証拠である。目標管理やCIといった他者の提唱を借りてきて実行するのは、自らの指導理念がない証であり、社員を動かすには力不足である。

社員を指導するのに、「借りもの」とは情ない。つまり、自分では何も持っていないのだ。他人がどうであれ、自らの信ずるところを堂々とのべて、これを行なわせるのが指導者である。

そうしたことは、経営計画書に自らの方針として明示すべきものであって、そのようなものがない証拠である。自らの指導理念がなくて、正しい事業経営など、できる筈がないのである。

正しい経営への道

何故、こんなことが大まじめで行なわれるかというと、事業の経営とは何であり、社長は何をしなければならないかと、誰も教えてくれる人がいないために、社長は自分だけの考えで事業を経営しなければならないからである。

どうしてよいか分らずに悩み苦しむ。そこで経営学と称する経営学にあらぎる「内部管理学」にとびつく、そして、内部管理学の教えに従って間違ってしまう。こんなことを行なっていてもうまくいく筈がない。悩み悩んだ末に、ワラをつかむ思いで、あるいはタメシに、或いはヒヤカシで私の社長ゼミに参加された社長は大ショックを受ける。

業績不振の原因には、社長が何をすべきかを教わる機会がないことが一因としてあります。多くの経営者が内部管理のみに頼り、その結果、経営が行き詰まってしまいます。しかし、「お客様あっての会社であり、お客様の要求を満たすことで経済的成果が得られる」と認識することで、経営の道筋が変わります。経営者は、以下の点を意識することで、会社を立て直すことができます:

  1. 顧客重視:お客様の満足が会社の経営成果につながるという視点を持つこと。お客様あっての会社である。
  2. 正しいリーダーシップ:社長が自分の信念を持ち、それを社員に示すことで、社員も正しい方向へと歩み始めます。

このようにして、迷いを脱し、正しい道を歩む経営者は、会社をしっかりと支え、成長に導くことができるのです。

今まで、何年も何年も迷い、苦しみながら堂々めぐりをした会社が、正しい道をみつけ遅れを取戻すために、「身体が三つほしい」ということになるのである。

まとめ:業績不振企業に見られる「社相」と改善の道筋

業績不振に陥る会社には共通する「社相」が存在する。これは、人相や家相と同様に、会社の外観や内情に表れるもので、経営上の課題を浮き彫りにする。例えば、整理整頓の欠如、過剰な装飾や無駄な広さの事務所、学校式の机の配置、過剰な貼り紙や流行の精神運動への依存などが特徴として挙げられる。これらは、組織内での指導力の欠如や、外見ばかりにこだわる虚栄心、内部管理への過剰な依存が示唆されている。

多くの経営者が「内部管理=経営」と誤解し、事業を迷走させているのが現状だ。顧客視点を欠き、社内管理や形式的な手法に固執することが業績不振を招く要因となっている。経営者に求められるのは、お客様の満足を第一に考える姿勢と、信念に基づいたリーダーシップである。この視点を持つことで、経営は正しい方向へと導かれる。

「迷い」から抜け出し、顧客視点に立った経営を実践することで、会社は成長への道を歩み出す。

教訓

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