企業経営において、年間の経営目標(KGI)が設定された後、次に行うべきステップは、それに基づくKPIの設定です。KPIは、KGIに到達するための具体的なプロセスを示す指標であり、これが適切に機能することで最終的な経営目標が達成されます。
KGIとKPIの違いと重要性
KGI(Key Goal Indicator): 最終的な目標や成果を示す指標。経営の結果として達成したい数値。
KPI(Key Performance Indicator): KGIを達成するためのプロセスを示す中間的な数値。日常的な業務において達成すべき具体的なアクションや数値。
KGIは結果を示し、KPIはプロセスを示すものであるため、KPIが達成されることによって自然とKGIも達成されることが理想です。したがって、KPIの設定は必達目標であり、これが実現されないとKGIの達成は難しくなります。
KPIの達成が最優先事項
日常の業務に追われ、KPIを後回しにすることがよく見られるケースです。しかし、KPIを蔑ろにすると、経営目標の達成は難しくなります。そのため、KPIを最優先事項として進める必要があります。
毎日の業務計画にKPIを組み込み、進捗状況を定期的に確認することが大切です。
KPIの細分化
年間のKPIが設定することができたら、期間毎に細分化していきます。
- 年間KPI
- 四半期KPI
- 月毎KPI
- 週毎KPI
- 日毎KPI
中小企業における注意点
中小企業や個人事業主においては、KPIの進捗管理を行う人材と、経営全体を考える人材が同一であることが多いです。
この場合、KPIの達成に集中するあまり、経営の大枠や戦略の変更を行うタイミングを見失うことがあります。
経営者は、KPIに集中しつつも、常にビジネス全体の方向性を見直し、必要に応じてKGIやKPIが適切であるかを確認することが求められます。
ビジネスモデルの崩壊に注意
特に重要なのは、ビジネスモデルそのものが機能していない場合です。利益率が低下し、KPIを達成しても経営が負のスパイラルに陥ってしまう状況があるかもしれません。その際は、再度ビジネスモデルの再構築を検討し、適切な改善策を講じることが不可欠です。
まとめ
KPIは単なる目標ではなく、事業の成功に不可欠なプロセス管理の手段です。そのため、日々の業務の中でKPIを見失わないようにし、経営の全体像を常に意識することで、経営目標を確実に達成することが可能になります。
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