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会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 社長にしかできない仕事をしてじる。

夢を実際の業務に落とし込んでいくこと。それがビジネスです。さらに確実な利益を 出す。しかも一時的に儲けが出るだけではダメ。儲けを出し続けていく。これができて、 初めて経営と呼べるレベルに達したと評価できるのです。

経営を具体化するときに必須なのが「戦略」と「戦術」です。

たいていの方は「え、 どっちも同じようなものでしよ?」というような表情をされますが、戦略と戦術は本質的に違います。

戦略は、その企業の存在価値を考え、3年、5年、10 年たってもその価値が失われないどころか、いっそう輝きを増していくためには何を、どうやつていくかを考えること。

一方、戦術は長期的ではなく、この春〜夏の商戦をどう戦おうかとか、飲食業ならば 期間限定のサービスメニューを考えてより多くの客にアピールすることなど、この1週 間、この1か月というような短期的なビジネス展開を考えることです。

戦略と戦術、 一見よく似ているようですが、実行すべきこと、行動が違うのです。こ の違いを理解していなければ、経営者とはいえないと私は考えています。

「一生懸命、がんばっています」といい、実際に寝る間も惜しんで仕事をしているのに、 いっこうに成果が上がらないといつてきた相談者がいます。

事業内容は食品販売。話を聞くとたしかに朝早くから夜遅くまで、長時間働いており、 日いつぱいがんばっています。

でも、「なんで事業をしているのですか?」と聞くと、「当たり前じゃないですか。メ シを食っていくためです。家族もいるし、社員の生活もある。だから、なりふりかまわ ずがんばっているんです……。でも、もう体力の限界です。これ以上はがんばれません。

利益は上がらないし、経営 は苦しくなるばかり。なんとか現状から抜け出す方法はないでしょうか」と返事は半分、泣き声。

こういう相談者はこの経営者だけではありません。

少しでも売上をあげなくては、と 社員のお尻を叩き、社長自身もヘトヘトになって走り回っているこの経営者には酷です が、

こういうやり方ではこの企業の将来は絶望的です。経営者自身が毎日の業務に追わ れ、今日o明日o明後曰くらいのことしか考えていないのですから。

社員と一緒になって汗を流している、というといかにもよい経営者だと思いがちです が、社長には社長の仕事があることを自覚しなければならないのです。

社員は手足を動かし、汗を流して動き回ること、つまり、実作業が主な仕事です。

一方、社長は、社員と一緒になって汗を流すことより、もっと効率的に売上をあげる 方策はないかと考えたり、どのように活動して、事業を拡大発展していくのか、を考え 続けたりしていなければいけないのです。

戦略を定めたら、次に戦術策定へと移ります。

相談者に「では、具体的な戦術を考えていきましょう。いま、最大のライバルはどんな企業なのですか?」、こう尋ねたとき、打てば響くような答えが返ってくることは、 残念ながら、めったにありません。

日々、駆けずり回るだけでエネルギーを使い果たしてしまっているのでしょう。ライ バルのことも、コアターゲットとするべき顧客のこともわかっていない。

ライバル会社に勝つためには、何をどうすればいいのか。顧客に自分の会社を選んで もらうためには何を訴求すればいいのか。

この2点がわかっていないと、的を射た戦術 を立てられないことを肝に銘じてください。

講演会で「戦略と戦術はどちらがより大事ですか?」という質問を受けたことがあり ます。いうまでもなく、安定した経営にはどちらも大事。両方がうまく連携したときに 初めて、事業は継続的な推進力を発揮するようになるのです。

▼戦術と戦略によってヒト・カネoモノの経営資源を使いこなす。

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