会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 人の言葉に素直に耳を傾ける。
経営者に限らず、素直さはどんな場合にも大切な要素です。
松下幸之助翁は、「人が成功するために必要な資質が1つだけあるとすれば、それは 素直さだ」といっておられます。
優秀な経営者かどうかの見きわめには、この点が意外な落とし穴になります。ここでいう優秀かどうかは、いうまでもなく学校の成績ではありません。
いまの社会は教育競争が激しく、学校の成績がいいこと=優秀だとみなす傾向が強いようですが、 学校の成績はその人の評価の一要素に過ぎません。
学校の成績と経営者として優秀かどうかには、ほとんど関係はありません。
ところが、 一流大学を出た、海外のビジネススクールを出たという人ほど、自分の考えが一番いい、という根拠のない自信をもっています。
私のところにこられる相談者のなかにも、自分は子どものころから優秀だったのだ、 その自分がやっているのにビジネスがうまくいかないなんて世の中がおかしいのじやな いか、といわんばかりの態度をとられる方がいるくらいです。
助言を得るために私のところに来たはずなのに、私が何かアドバイスしようとすると、 いちいち反論する始末です。経営がうまくいっていないのに、それはこうこう、こういうことが原因で、自分は悪 くないと主張する方さえいます。
その反論もなかなか見事で、一分のスキさえありません。でも、こんなことで相手を打ち負かしても何の意味もありません。経営者は結果がすべて。経営がうまくいかないなら、素直に、どこが悪いのか、どこ が間違っているのか、自分自身を見つめなければいけないのです。
同時に、コンサルタ ントはじめ、まわりの人の言葉を素直に取り入れ、かみしめてみましよう。相談を受けている場合はもちろん、講演中でも相手が素直に聞いているかどうかは、 よくわかります。
私に限らず、人の話に大きくうなずいたり、メモを取ったりしている ような人は間違いなく経営者としても大きく育っていきます。
▼人の言葉はかんでかんで、かみしめる。
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