採用は一か月後や二か月後の状況を考えてしてはいけません。
目の前の仕事など目先のことを考えて採用活動をすると、「その仕事ができるかどうか?」という視点で頭数採用をしてしまいやすいのです。
採用というのは半年後、一年後、三年後、五年後といったように中長期的な視点で見る必要があります。
この本の最初で話しましたが、採用の目的は「会社がさらに利益を出すこと」です。
目先の仕事を回すだけなら、人材派遣などをスポット契約で活用すればよいのです。
このように採用の視点を目先ではなく、もっと先に焦点を当てることで、求める人材や選考内容など会社の採用活動が変わっていきます。
新規で採用してすぐに仕事ができる人はいません。中途採用であろうと、必ず「教育」という時間が必要です。
即戦力が欲しい気持ちはわかりますが、業務を上手にこなすには仕事を覚えるだけではなく、社内や取引先との人間関係も重要です。
ですから、仕事を覚える時間と人間関係を構築する期間も必要であり、経験と専門知識があっても、中途採用が新しい職場で即戦力とならない理由がここにあります。
相手の性格や感情を無視した人間関係で仕事をしても、決してうまくいきません。ですから採用には必ず教育期間というものが必要となってきます。
その教育期間を考えると、採用して立ち上がるまでにそれ相応の期間が必要なのです。中途採用でも入社して半年〜一年でやっとある程度の仕事ができるようになります。
これが新卒採用であれば、ビジネスマナーから学ぶ必要があるので、仕事ができるようになるまでにさらに時間がかかるのです。採用の焦点を目先に合わせていると、ここで足をすくわれます。
【■POINT■採用の視点を目先ではなく、もっと先に向けよう。】
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