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不教の連鎖はどのように連鎖していくか

この記事でわかること
  1. 選考回数は多い方がベター
  2. いい人材を採用できるのであれば、応募者は逆に少ないほうがいい
  3. 面接でだまされた=面接力がない
目次

不教の連鎖はどのように連鎖していくか

  • 【A】自分がちゃんと教わっていないから、人に教えられない。
  • 【B】自分がちゃんと教わっていないから、体系的に理解できず、教え方が下手。
  • 【C】自分がちゃんと教わっていないから、人に教える必要はないと思っている。
  • 【D】自ら学んでもらうために教えない。

こういうのが「不教の連鎖」です。【C】は上に立つ人ではありません。それぞれの人生で蓄積された知識の差を理解していません。

「ノウハウを人に教えたくない」このような個人プレーに走る考えを組織的にどうするかが鍵です。【D】のようなタイプは、職人の世界に多くいます。

このやり方を否定はしませんが、弟子が師匠を超えるには、多大な時間がかかります。

この中で多いケースが、【A】と【B】です。

特に、【B】(やり方しか教えられない)が多く、入れ替わりの激しい【B】の会社で口頭でOJT→OJT→OJTを繰り返すと人材の質がどんどん落ちます。

※OJT(OnthejobTraining)理由は簡単です。体系的に教えるマニュアルなどがあって初めてOJTが生きるからです。

会社は人材で戦うしかありません。その入り口である採用って重要だと思いませんか?「不教の連鎖」をぜひあなたの力で止めてください。本書がそのお役にたてれば幸いです。

【■POINT■不教の連鎖は、まずあなたが変わることで止められる。】

COLUMN②福岡にある知名度ゼロの個人事務所の軌跡

私は人材採用コンサルタントで、知名度のない中小企業に優秀な人材を採用することが私の仕事です。

弊社がその際に活用するツールがインターネットです。実はインターネットはうまく使うと恐ろしい力を持っています。その活用方法を私は四年かけて学びました。

パソコンの使い方ではありません。目に見えないインターネットというものをどう活用するかです。

私も二十九歳で開業した当時はかなり苦労しました。私が持っていたのは、採用に関するノウハウと社会保険労務士の資格と一台のパソコン。

そして一生懸命にためた百五十万円の開業資金だけです。当時は事務所を借りるお金もなく自宅が事務所でした。

百五十万円の資金から生活費もまかなう必要がありましたのでお金に余裕などなく、コネもなければ、お客さまも当然いませんでした。

開業当初はまったくの無名。当然、稲田なんて誰も知りません。当時のことをいま考えると、無謀としか思えません(笑)。

しかし、一つだけ当時の私を褒めるところがあります。

それは、マーケティングスキルやインターネットでの集客が大事だと当時から考えていたことでした。そのスキルがなければ私は自分の足で営業をしなければいけません。

見込み客と会っているその営業の時間は売り上げを上げることができない時間となります。そもそも見込み客と会っても、契約にいたるかどうかはわかりません。

そうなると見込み客と会っている時間があれば、その時間を既存客にあてたほうが、コンサルという仕事上、既存客に満足していただけます。見込み客に会うのと違い、既存客に満足さえしてもらっていれば、お金は必ず入ってくる。

そう考えると、自分が営業をしなくてもお客さまのほうから自分を見つけて、お客さまのほうから相談や依頼をいただく仕組みを作る必要がありました。

そのような理由から私は、最終的にはホームページとブログを活用することに行き着いたのです。

そして、試行錯誤をした結果、ブログやメールマガジンを見たお客さまのほうから「相談したい」と依頼があるようにまでなりました。

まったく無名だった私が国立大学などから講演依頼を受けたり、開業三年で出版できることになったのも、この仕組みのおかげだと思います。

そしてこのときの経験がいまいきています。

私が知名度のない中小企業に応募者を呼ぶ仕組みを導入できるのも、知名度ゼロだった福岡にある小さな個人事務所に予約待ちが出るまでにした実績からきています。

私に相談をする会社は、少なくとも当時の私よりは知名度があるわけですし、既存のお客さまがいるので当時の私より楽なのです。

そうして、お客さまから集客の相談も受けているうちに、集客コンサルの契約などもいただくようになり現在に至っています。

集客をした結果、売り上げが上がると、人を採用する必要が出てきます。また逆に人を採用したらさらに売り上げを上げなければいけません。ですから採用と集客は切っても切り離せない関係なのです。

採用に力を入れて、どれだけ優秀な人を採用しても、正しい集客手法を導入しなければ、いつか会社が傾いてしまいます。

私としては本書をお読みになった会社にはそのようなことになってほしくはありません。

いい人材が集まる仕組みだけではなく、お客さまが集まる仕組みもぜひ学んで、少しでも長く事業を継続していただきたいと願っています。

次の章からは、概念ではなく実際の採用手法に入ってきます。回りくどい表現は使わずに、ビシビシ行きますから(笑)ついてきてくださいね。

第二章のまとめ

  • ①カイゼンの形とはPDCAサイクルを回すことであるが、その中で重要なのは、「C」の仕組みである。そして、改善提案を受け入れる土壌を会社が持つこと。
  • ②採用の失敗は外部要因ではなく、すべて自社内に問題があるからだと認識することで、会社が変わっていく。
  • ③不教の連鎖という恐怖の連鎖が企業を襲い組織をダメにする。教えられないのなら、教えられる外部の人に依頼をするか、教えられるスキルを身につけること。採用という場面では特に、不教の連鎖が起こりやすい。
  • ④中小企業の採用担当者の五つの言い訳を知ることで、今後、自分が言い訳を発することが減る。
  • ⑤人材が定着しないのは二要因理論に集約される。定着率を上げるためには、社員や退職者から本音の声を聞けば良い。
  • ⑥人材採用と集客は経営上、切っても切り離せない関係。人材とお客さまを呼ぶ仕組みを作ろう。
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