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「同時並行多面作戦」がセルフ・コントロールに火をつける

「同時並行多面作戦」がセルフ・コントロールに火をつける

沢井社長は組織の活性化を「同時並行多面作戦」と命名し、ありとあらゆることに手を打った。たとえば、結局何も決まらない会議のやり方を改善する。部門を横断した問題解決プロジェクト・チームを立ち上げる。適材適所の人事配置も実行する。あるいは、従業員のプライドを高めるために新たな社章(バッジ)づくりに着手して、そのデザインを従業員の家族も含めたみんなから募集する。さらには、職場を明るくするための一環として「花壇づくり」にも精を出す。トイレや食堂などの福利厚生にも配慮する。いずれも、「効率的な仕事の仕組みづくり」と「人の心への働きかけ」との両面からのチームワークの強化策である。それらの方策に働く人々が熱く反応し、目標達成に向けた自発的な動きがあっちでもこっちでも始まった。忘れかけていた仕事の面白さを久々に味わって、休憩時間の雑談にも仕事の創意工夫に花が咲く。無表情で無気力だった人たちに笑顔が戻り、「目標達成はオレがやる」、「自らすすんで協力するし、明るくする」という決意も芽生えてきた。それは内発的動機づけの喚起であり、働く人々がセルフ・コントロール(内発的動機づけによる意欲的、かつ自律的な行動)のモードに入ったことを意味している。このモードに入れば、その先には一気呵成の「安全第1、黒字達成」に向けた活発な目標達成活動が待っている。人が燃え組織が動いて、不可能と思われた「黒字浮上」が実現したのである。

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