否定的ストロークと紛らわしいのが「ディスカウント」である。次の図表を見てほしい。
ディスカウントは、「あなたには関心もなければ、愛情もありません」という合図である。朝のエレベーターで、メンバーが満面の笑顔で挨拶したのに、リーダーはブスッとして目も合わさない。典型的なディスカウントであり、相手に不幸を投げつけるような行為である。それをされたら、普通の人間は生きてはいけない。だから、ディスカウントはしないこと。それが人間関係の原則である。しかし、1つ厄介なことがある。その行為がディスカウントかどうかは、相手が決めるということである。否定的ストロークは、発信側がストロークだと思って投げたとしても、相手がその奥底に関心と愛情を感じなければ、ディスカウントになってしまう。そうなるかならないかは、日頃のストローク次第である。肯定的ストロークをたくさんもらっている相手から、ときたま否定的ストロークが投げられたとしても、それもまた「関心と愛情の1つの合図だ」と比較的素直に受け止められるものである。
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