「その他の業務」からも目標を作る
目標テーマを決めるときには、職場の貢献領域一覧表の「その他の業務」の中からも、目標にすべきテーマはないか検討しよう。その他の業務の中で、「今期とくに注力すべきこと、注力したいことは何なのか」とみんなで考えて、リーダーとメンバーが重要だと判断したものを、職場の目標テーマに組み入れる。たとえば、MBOSの主管部門である人事部企画課が、「各現場のMBOSの実践サポート」という職場ミッションの具現化策の1つとして、「企画課の目標連鎖の実態を開示して、良い目標づくりの啓蒙活動を展開する」という目標テーマを設定する。それは、戦略業務でも日銭業務でもないかもしれないが、職場ミッションに照らせば、設定すべき目標の1つだろう。「いつまでに」「どのくらい」「」目標のテーマアップと同時並行的に、達成基準の設定と達成手段を考える。達成基準とは、ピックアップした目標テーマを、「いつまでに」、「どれくらい」達成するのかというもので、ギリギリ背伸びした状態に設定するのが鉄則である。このギリギリの背伸びの検討には、何らかの裏付けがほしい。使える「ヒト・モノ・カネ」を確認することなしに背伸びを強行すれば、メンバーからは無謀と言われるだけだ。だから、きちんと裏付けのあるものにしたい。こうした経営資源の検討に加え、さらに重要なのが目標の「達成手段による裏付け」である。「達成予感が伴った目標設定を」という言葉を思い出してほしい。そこでは、目標に対する納得感と達成意欲を高めるためには「60〜70%程度の達成手段」が必要だと説明した。その達成手段の探索を、目標テーマごとに実施して、ギリギリの背伸び状態の確認や達成予感がもてるかどうかを検討するのである。
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