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鉄則09成績不振の社員を減給できないのは、社長の怠慢。

◆人望しかないナンバー2はクビにしろ社長の中には「ウチのナンバー2は人望があって、私以上に社員から信頼されているんです」という人がいます。この話だけを聞けば、「人望があるのはけっこうなことじゃないですか」の話でしかありません。社長とナンバー2の価値観が共有されていて、ナンバー2が「社長の言うことを誰よりも早く実行する」もっとも大切な役割を果たすなら、問題はありません。これが「ナンバー2の方が社員から信頼されていて、社長の言うことをきかない」状況ならば話は違います。そんなナンバー2はすぐにクビにする。社長とナンバー2が別の方向を向いて、社長の言うことを実行しないナンバー2がいる会社は、必ず傾くからです。そしてもう一つ。どんなに人望があるナンバー2でも、業績を上げなければ話になりません。人格で会社は成り立っていきません。会社を支えているのは数字。それ以外にありません。会社にとっては、数字が人格です。これはナンバー2に限らず、社長だって同じことです。人望があることと、成績を上げられるのは別で、会社にとって必要なのは「いい人」ではなく、「成績を上げられる人」です。どんなきれいごとを言っても、業績がよくなければ銀行はお金を貸してくれないし、取引先だって相手にしてくれません。銀行が武蔵野にお金を貸すのは、私が人格者だからでしょうか。とんでもありません。私のように「飲む、打つ、買う」の三拍子揃った問題だらけの人格でも、業績さえバッチリ出していれば、銀行はお金を貸してくれます。ビジネスとはそういうものです。◆業績の悪い人はきちんと「更迭」「減給」する!会社に必要なのは「業績を上げられる人」ですから、成績が上がれば、それに見合う「地位」や「禄」で報いるのは当然です。反対に、成績が悪ければ「更迭」「減俸」も当たり前です。ところが、この当たり前ができない社長は大勢います。昇級、昇給はルールやしくみがあるのに、更迭、減俸のルールがない会社が本当に多いです。

その点、武蔵野はルールが明確です。課長(2・5グループ)になって二年間で一度もAの成績を取れなければ、自動的に更迭です。非常にわかりやすいルール。毎年数人課長をクビになっています。だから、みんな必死でがんばる。チャンスは一回きりではありません。課長になって、成績を出せずに更迭しても、下のクラスで二年以内にA評価を取れば、自動的に復帰できる。遠田優貴課長は新婚旅行から帰ると自宅のポストに更迭のハガキが届いていた。一念発起してがんばり、四ヶ月で課長に戻った。誰でもがんばれば再びチャンスが与えられます。チャンスは平等に与えて、成績できっちり評価する。これが正しいあり方です。そして、好成績を上げた人には、報酬でしっかり報いる。ナンバー2も同じです。だから、武蔵野の社員は同年代の人に比べ高給で、成績を上げる人なら、上場企業の同期にだって年収で負けません。これは当たり前の話で、そうでなければ誰もがんばろうとは思わないでしょう。社長ばっかり高給をもらって、社員がみんな薄給だったら、いくら「数字が人格だ!」と言ったところで、がんばるわけがありません。同様に、がんばっていない人の年収が下がらないなら、誰だって楽をするに決まっています。それが人間の心理です。そんな当たり前のことが、ルールとして決まっていて、実践されている。だから、武蔵野は右肩上がりの業績を続けている。◆社長が一番汗をかくのが当たり前社長の中には、業績の上げられないナンバー2を「更迭できない」「減給できない」人がいます。制度的に給料は簡単に下げられないが、賞与は〝小与〟でもいいです。ところが、それができない。なぜ、社長がナンバー2やその他の社員の報酬を下げられないのか。理由ははっきりしています。それは社長ががんばっていないからです。社長は大統領のように働き稼いで、王様のように未来と社員にお金を使う。社長が一番がんばらずに、社員ががんばった分から甘い蜜を吸うから、業績を上げない人の報酬をカットできない。これに尽きます。会社の中で、一番がんばらなきゃいけないのは社長です。そんなことは法律を見ても明らかです。社員に残業を四五時間以上させたら違反ですが、社長は一日、二四時間三六五日働いても労働基準法の違反にはならない。

つまり「社長はいくらでも働いてください」と国が認めている。だから、社長が誰よりも汗をかき、誰よりも業績を出すのが当たり前です。社長自身ががんばり、結果を出すから、成績を上げないナンバー2に「オマエは更迭だ!」「ボーナスなしだ!」とはっきり言える。ナンバー2やその他の社員に対して、それが言えないことは、社長のがんばりがまだまだ足りないです。

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