2025年– date –
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人を動かす三原則は誠実・節度・適時
国を治めるにあたって最も大切なことは、軽々しく事を運ばず、慎重に取り組むことである。ただ慎重なだけでは足りない。そこに誠実さと、民からの信頼がなければならない。 無駄を省き、財を浪費せず、民を思いやる心をもって政を行う。そして、民の生活や... -
日々、己を省みる者は成長する(内省)
誠実であろうとする者は、自らを省みることを怠らない。 他人に助言するとき、それは真心から出たものだったか。友と接するとき、信を失う行いはなかったか。学びが不十分なまま、人に知ったふりをして教えていなかったか。 これらを日々自問し、心を整え... -
言葉と顔で飾る者に、真の徳は宿らない
耳ざわりのよい言葉で人に媚び、表情だけを繕って人の気を引こうとする者に、本物の思いやりや誠実さはない。 見せかけで心をごまかすことはできても、仁はうわべからは生まれない。 誠を欠いた振る舞いは、どれほど巧妙であっても、深い信頼や尊敬を得る... -
家族を思う心が他者を思いやる「仁」の原点である。
親を思い、兄弟を大切にする心を持つ者は、自然と目上の人にも敬意を払う。そうした人は無用に反抗することもなく、社会の秩序を乱すこともない。 根がしっかりと張った木がまっすぐ育つように、人としての根本が整っていれば、どんな分野においても大きく... -
学びを悦ぶ。そして学びは真の成長を導く道である。
学んだことを折にふれて復習し、実践を重ねる。その過程で自らの成長を実感できることは、何よりの悦びである。 同じ志を持つ友と語り合い、遠くから訪れる友と刺激を与え合うのもまた、人生の豊かさにつながる。 たとえ世に知られずとも、それを恨まず、... -
成敗を超えて、誠と道理に生きる
人生において成功や失敗を問うことは、しばしば重きを置かれるが、真に大切なことは、その成敗の是非善悪を論じ立てることではない。何よりもまず、誠実に、懸命に、自分の務めに尽くすことである。その姿勢があってこそ、公平無私なる天は、その人に応じ... -
独立独歩と細心大胆の道
潑溂(はつらつ)たる進取の気力を養い、それを世に発揮するためには、まずもって人に依らず、流れに流されず、真に独立独歩の人とならねばならぬ。他に寄りかからず、己の信念と判断とを以て歩む者にこそ、新しきを拓き、大ききを成す気力が備わる。しか... -
逆境を言い訳とするなかれ
世人の多くは、環境の不遇や時勢の悪さを逆境と呼び、それを運命のせいにしがちである。そして、自らの智能の不足や、努力の怠慢を顧みることなく、あたかも外的要因がすべてであるかのように語る――これは実に愚の極みである。逆境とは、決して偶然に降り... -
人事を尽くして天命を待つ
「人事を尽くして天命を待つ」とは、ただ漫然と天に運を委ねる言葉にあらず。この語の真正の意義は、まず己のなし得るすべてを誠実に、徹底して尽くしきることにある。知恵を絞り、力を振り絞り、怠らず、逃げず、心を込めて最善を尽くす。その上でなお結... -
忠恕をもって道を歩む
忠恕――それは人が歩むべき道の根幹にして、立身の基礎である。忠とは己に誠を尽くすこと、恕とは他を思いやること。この二つを備え、行動に反映させる者こそが、真に信を得、人の和を得、機会に恵まれる。忠恕の道に立つ者は、他を欺かず、己を偽らず、正...