2025年– date –
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自ら求める姿勢がなければ、学びは始まらない
孔子は、教える者と学ぶ者の関係において、受け手の姿勢が何より重要だと考えた。「自ら奮い立とうとしない者には教えない。もどかしいほどに言葉を探して悩んでいるような者でなければ、導くことはしない」と述べる。また、一つのヒントを与えたときに、... -
学ぼうとする姿勢があれば、教える側も応えるべき
孔子は、学びたいという意思を持って門を叩いた者には、必ず教えると語った。それは、知識や徳が「求める者に開かれているべきだ」という、開かれた学びの精神を示している。どんなに小さなきっかけであっても、学びの扉を自ら開いた人には、惜しみなく教... -
志を立て、徳を守り、仁に生き、教養を楽しむ
孔子は、人生の理想的な歩み方についてこう語った。正しい道を志し、得た徳をしっかりと支えとし、人を思いやる「仁」の心をよりどころにしながら――そのうえで、芸や趣味、教養を楽しむ余裕を持つこと。これは単なる道徳の教えではなく、「よく学び、よく... -
理想を夢にまで見るほどの熱意を、持ち続けたい
孔子はあるとき、ふと自分の衰えを感じてこう言った。「私はもう、尊敬する周公旦の夢を見なくなってしまった」と。それは、学びへの情熱や理想の追求が、かつてほど熱く保たれていないことへの寂しさであり、同時に「志を抱き続けること」の尊さを語る一... -
心ほどける場所を持ち、穏やかに生きる
孔子は、公の場では厳格な師でありながら、家庭では自然体で穏やかだった。私生活においては、のびやかでゆったりと、そしてにこやかに楽しんでいたと記されている。これは、ただ気を抜いているのではなく、心に余裕があり、日々の実直な暮らしの中でこそ... -
日々、自分に問い直す四つのこと
孔子は、常に自らの心と行いを点検することの大切さを説いた。「徳が身につかなくなっていないか。学びが滞っていないか。正しいことを聞いても、行動に移せていないのではないか。よくないと知りながら、改められずにいないか」――これら四つの問いを、孔... -
学び続け、教え続ける――それが自分の道
孔子は、自らの学びと教えについて誇ることなく、静かに語った。「私は多くを語らずともよく覚え、学ぶことに飽きることはなく、人に教えることにも倦(う)まない。それがせいぜい自分の取り柄だ」と。知識を求める姿勢と、それを人に分かち与える心。そ... -
過去に学び、今に活かす。それが本当の知恵
孔子は、自らを「創造者」とはせず、むしろ古典や歴史の伝統に学び、それを現代に伝える「継承者」であると語った。過去の知の蓄積を信じ、それを愛し、そこから現在に通じる道理を引き出すこと――それが孔子の学問の根幹だった。殷の時代に古典や歴史に親... -
自分がしてほしいことを、まず人に――それが仁の第一歩
孔子の高弟・子貢(しこう)がこう問いかけた。 「もし、広く人々に恩恵を与え、社会全体を救うことができたなら、それは“仁”と言えるでしょうか?」 それに対して孔子は答えた。 「それは“仁”どころか“聖”の域であろう。堯(ぎょう)や舜(しゅん)のよう... -
偏らず、過不足なく――中庸こそが最上の徳である
孔子は、人間としての最も理想的な在り方について、こう語った。 「中庸(ちゅうよう)の徳――それは過不足なく、極端に走らないバランスの取れた生き方であり、まさに“至上の徳”といえる。しかし、それを保ち続けられる人は少なくなり、久しく絶えてしまっ...