2025年– date –
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すべてに尊厳を見るまなざし
■引用原文(日本語訳) 賢者は、学術と修養をそなえたバラモンに対しても、牛、象、犬、犬食者に対しても、平等(同一)のものと見る。(第5章 第18節) ■逐語訳 叡知ある者(賢者)は、知識と謙虚を備えたバラモンであろうと、牛であろうと、象であろうと... -
真の専念が、迷いと罪を超えさせる
■引用原文(日本語訳) それに知性を向け、それに心を向け、それを帰結とし、それに専念する人々は、知識により罪障を滅し、不退転に至る。(第5章 第17節) ■逐語訳 それ(ブラフマン/至高の存在)に知性を集中し、それに心を向け、それを最終目標とし、... -
真の知識は、内なる太陽となる
■引用原文(日本語訳) しかし、知識により彼らの自己(個我)の無知が滅せられた時、彼らの知識は太陽のように、かの最高の存在を照らし出す。(第5章 第16節) ■逐語訳 だが、真の知識によってその人の無知が取り除かれたとき、その知識は、太陽のように... -
真我は清らかであり続ける――迷いは無知がつくる
■引用原文(日本語訳) 主君(個我)は何人の罪悪をも、善行をも受け取らない。だが、知識は無知により覆われ、それにより生類は迷う。(第5章 第15節) ■逐語訳 真我(主君)は、誰の罪も、誰の善行も、受け取ることはない。しかし、知識(真理への理解)... -
行為するのは“私”ではない――ただ本性が働くのみ
■引用原文(日本語訳) 主君(個我)は、世人(身体)の行為者たる状態も、行為も、行為の結果との結合も作り出さない。ただ、本性*のみが働く。(第5章 第14節)*本性(プラクリティ):自然本性、物質的性質。身体・心・感覚などの働きを構成する自然... -
静けさの中にこそ、真の主体は目覚めている
■引用原文(日本語訳) すべての行為を意により放擲して、支配者たる主体(個我)は、九門の都城*において安らかに坐する。何も行為せず、行為させず。(第5章 第13節)*九門の都城:人間の身体をたとえて言った言葉。九つの穴(目・鼻・耳・口・肛門・... -
結果を捨てて行えば、心は静まり自由になる
■引用原文(日本語訳) 〔行為のヨーガに〕専心した者は、行為の結果を捨て、窮極の寂静に達する。専心しない者は、欲望のままに、結果に執着して束縛される。(第5章 第12節) ■逐語訳 行為のヨーガに専念する者は、行為の結果を放棄することによって、最... -
行為は奉仕、動機は浄化――それがヨーギンの道
■引用原文(日本語訳) 身体により、意により、知性により、また単に諸感官のみにより、ヨーギン*たちは行為をなす。自己を清めるため、執着を捨て。(第5章 第11節)*ヨーギン:ヨーガの修行者。ここではカルマ・ヨーガ(無執着の行為)の実践者を指す... -
捧げて働けば、心は濁らず澄み渡る
■引用原文(日本語訳) 諸行為をブラフマンに委ね*、執着を捨てて行為する人は、罪悪により汚されない。蓮の葉が水に汚されないように。(第5章 第10節)*ブラフマンに委ね:宇宙的原理・神性に、自らの行為を捧げること。 ■逐語訳 あらゆる行為をブラフ... -
ただ起こることを起こらせよ――主体を手放す智慧
■引用原文(日本語訳) 語り、排泄し、把促し、目を開き、閉じつつも。感官が感官の対象に働くのみと考えて。(第5章 第9節) ■逐語訳 話し、排泄し、手を伸ばし、目を開け、閉じる――そのような行為をしていても、真理を知る者は、「これは感官がその対象...