2025年– date –
-
愚と歩むな、独りであっても清くあれ
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三三〇)愚かな者を道伴れとするな。独りで行くほうがよい。孤独で歩め。悪いことをするな。求めるところは少なくあれ。林の中にいる象のように。 ■逐語訳 愚かな者を道伴れとするな:思慮が浅く、悪行に導くような人... -
真の伴侶なきときは、孤高に歩め
人は誰しも、理解し合える仲間や信頼できる伴侶と共に歩みたいと願います。しかし、人生にはそうした存在に恵まれない時期もあるものです。 そのようなとき、私たちは何を指針として進むべきなのでしょうか。 仏教の聖典『ダンマパダ』において示されるこ... -
賢き友と共に歩め、心穏やかに道を進め
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二八)もしも思慮深く聡明で、まじめな生活をしている人を伴侶として共に歩むことができるならば、あらゆる危険困難に打ち克って、心は喜びに満ち、想いも静まり、共に歩め。 ■逐語訳 思慮深く聡明で:洞察力と知恵... -
自らを救う力は、自らの勤めと心にある
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二七)つとめはげむのを楽しめ。おのれの心を護れ。自己を難処から救い出せ。泥沼に落ちこんだ象のように。 ■逐語訳 つとめはげむのを楽しめ:善い行い・努力・修行に喜びを見出せ。 おのれの心を護れ:欲望や怒り... -
欲望にさまよう心に、鉤(かぎ)を打て
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二六)この心は、以前には、望むがままに、欲するがままに、快きがままに、さすらっていた。今やわたくしはその心をすっかり抑制しよう、象使いが鉤をもって、発情期に狂う象を全くおさえつけるように。 ■逐語訳 こ... -
惰性に流される者は、迷いの輪廻から逃れられない
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二五)大食いをして、眠りをこのみ、ころげまわって寝て、まどろんでいる愚鈍な人は、大きな豚のように糧を食べて肥り、くりかえし母胎に入って(迷いの生存をつづける)。 ■逐語訳 大食いをして:必要以上に食べる... -
欲に駆られた心は制し難く、孤独を求めてさまよう
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二四)「財を守る者(ダナパーラ)」という名の象は、発情期にこめかみから液汁をしたたらせて狂暴になっているときには、いかんとも制し難い。捕えられると、一口の食物も食べない。象は象の林を慕っている。 ■逐... -
慎みある者こそ、涅槃への道を歩む
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二三)何となれば、これらの乗物によっては未到の地(=ニルヴァーナ)に行くことはできない。そこへは、慎みある人が、おのれ自らをよくととのえておもむく。 ■逐語訳 何となれば:なぜならば。 これらの乗物:騾... -
最良の乗りものは、自己を制した人格である
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二二)馴らされた騾馬は良い。インダス河のほとりの血統よき馬*も良い。クンジャラという名の大きな象*も良い。しかし自己をととのえた人は、それらよりもすぐれている。 *インダス河流域は名馬の産地として知ら... -
制御された心は、戦場における象より尊い
■引用原文(日本語訳) 第二三章 象(三二一)馴らされた象は、戦場にも連れて行かれ*、王の乗りものともなる。世のそしりを忍び、自らをおさめた者は、人々の中にあっても最上の者である。 *戦象は調教されることで、戦場で王を乗せる誇り高き役割を担...