2025年– date –
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自分すら己のものにあらず──執着を超えて、自由に生きよ
引用原文(現代語訳) 「わたしには子がいる。わたしには財がある」と思って、愚かな者は悩む。しかし、すでに自分が自分のものではない。まして、どうして子が自分のものであろうか。どうして財が自分のものであろうか。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足... -
目覚めなければ、生の旅路は終わらない
引用原文(現代語訳) 眠れない人には夜は長く、疲れた人には一里の道は遠い。正しい真理を知らない愚かな者にとっては、生死(しょうじ)の道のりは長い。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足眠れない人には夜は長い苦しみや悩みを抱えると、同じ時間でも非... -
昼も夜も、命は失われていく──小川の水のように
引用原文(現代語訳) 昼夜は過ぎ行き、生命はそこなわれ、人間の寿命は尽きる。小川の水のように。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足昼夜は過ぎ行き時間は止まらず、昼夜を繰り返しながら進んでいく。一瞬一瞬が過去になっていく様子。生命はそこなわれ時... -
老いと死の鞭に追われて──命は終着点へと進む
引用原文(現代語訳) 牛飼いが棒をもって牛どもを駆り立てて牧場に到着させるように、老いと死とは、さまざまな病いをもって人々の寿命を終らせる。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足牛飼いが棒をもって駆り立てる牛は自らの意思ではなく、外からの力(鞭... -
すべては消えゆく──功も苦も、水面の跡のごとく
引用原文(現代語訳) 功労でも些細なことでも、苦しみと結びついている。水面を打っても、直ぐにその跡が消えてしまうように。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足功労でも些細なことでも大きな功績(業績・努力)も、些細な日常的行為も、すべてを含む。苦... -
流れた時は、二度と還らず──命は川のように
引用原文(現代語訳) 山から発する川の水が流れ去って還らないように、人間の寿命も過ぎ去って、還らない。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足山から発する川命のはじまり=誕生を象徴。山は源流=生、川は命の時間の流れ。流れ去って還らない一度過ぎた時... -
一歩ごとに死へ近づく──命の歩みに油断なし
引用原文(現代語訳) 死刑囚が一歩一歩と歩んで行って、刑場におもむくように、人の命も同様である。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足死刑囚死が確定しており、逃れることのできない運命を背負った存在。人間すべての象徴。一歩一歩と歩んで行く日々の生... -
命という糸を、何に織りあげるか──尽きる前に
引用原文(現代語訳) 糸を繰ってひろげて、いかなる織物を織りなそうとも、織る材料(糸巻き)が残り少なくなってしまうように、人の命も同様である。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足糸を繰ってひろげて生きること、努力すること、経験を重ねることの象... -
人の命は陶器のよう──壊れぬものはない
引用原文(現代語訳) 陶工のつくった土器のように、人の命もすべて終には壊れてしまう。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足陶工のつくった土器人間の手で形づくられたものであり、完成したと同時に壊れる運命をもつ儚いものの象徴。人の命もどれだけ健康で... -
命は熟した果実のよう──いつ落ちても不思議ではない
引用原文(現代語訳) 熟した果実がいつも落ちるおそれがあるように、生れた人はいつでも死ぬおそれがある。 逐語訳と用語解説 表現解釈・補足熟した果実成熟した生命・時間を重ねた存在の象徴。だが同時に、自然と落ちる(=死ぬ)危険を常に持っている。...