2025年5月– date –
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結果を手放し、行為に心を込めよ
なすべき行為を遂行する カルマ・ヨーガとは、結果を求めることではない。それは「行いの結果」に執着せず、「なすべきこと」を静かに果たす生き方である。 それ故、執着することなく、常に、なすべき行為を遂行せよ。実に、執着なしに行為を行えば、人は... -
結果に縛られれば、心は欲に呑まれる
行いの結果は、自らの手では操作できない。それはこの世界の摂理――イーシュヴァラのはたらきによってもたらされるものである。にもかかわらず、人はその結果を自分の意志で引き寄せられるかのように錯覚してしまう。 「お金を稼ぎたいから、起業しよう」「... -
結果を握りしめるな、贈り物として受け取れ
この世界は、想像を超えた秩序の中にある。太陽は昇り、月は巡り、季節は繰り返され、命は生まれ、育ち、還ってゆく。このすべてを司っている偉大なはたらき――それがイーシュヴァラである。 イーシュヴァラは、ただ神として崇められる存在ではない。この宇... -
因果を求めすぎるな、正しく在ることに専念せよ
この世界は、行いと結果の法則に貫かれている。良き行いは善き果を生み、悪しき行いは苦をもたらす――これがカルマの法則である。 だが、その因果のすべてを、人の目で見通すことはできない。 カルマは、単純な「原因と結果」ではない。一つの出来事の背後... -
すべての行いは、やがて己に還る(カルマ)
この世界には、確かに法則がある。 それは物理の法則に限らず、行いとその結果に関する、目には見えぬ因果の法則もまた同じである。 良き行いには、安らぎと喜びが。悪しき行いには、苦しみや混乱が。どちらも、いずれ必ずその報いが訪れる。 これが「カル... -
立場に応じて道を選べ、いずれも真理に通ず。二つの道。
『バガヴァッド・ギーター』は、人生を通して「ブラフマンの知識」に至るための二つの道を示している。 アルジュナよ、この世には二種の立場があると、前に私は述べた。すなわち、知識のヨーガによるサーンキャ(理論家)の立場と、行為のヨーガによるヨー... -
静まった心にこそ、真理は映る
「あなたはアートマンである」「あなたはブラフマンである」この教えは、『バガヴァッド・ギーター』を貫く真理である。 しかし、それを聞いたからといって、ただちに深い理解が訪れるわけではない。言葉で知ることと、体で腑に落ちることとの間には、大き... -
限りある自己を超えて、本来の自由に還る
人は、身体に生き、心を持ち、感情に揺さぶられている。日々変わる肉体の状態、心の波、感情の起伏。その変化の只中にいながら、まったく変わることなく在り続けているものがある。 それが、アートマンである。 アートマンは、痛みにも喜びにも染まらず、... -
変わるものに自分を置くな、変わらぬ本質に立て。アートマンに立脚せよ。
苦しみは、変わるものを「自分」だと信じるところから始まる。感情、心、外見、財産、役職――それらはすべて移ろい、壊れ、失われる運命にある。 「私は若々しい」と思えば、老いが恐怖となる。「私はこの車を持っている」と思えば、傷や盗難に怯えることに... -
移ろうものに自己を重ねれば、心もまた揺らぐ
人は知らず知らずのうちに、「自分でないもの」と自分とを結びつけてしまう。それが、感情や外見であれ、所有物や社会的地位であれ、自分の一部だと思い込んだ瞬間から、心は揺らぎはじめる。 たとえば、「私は若々しい」と思うならば、老いは自分の否定と...