2025年5月– date –
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東洋の道徳と平和の志
われわれは、つねに己の欲せざることを他に施さぬという、自省と敬意に根ざした道を歩まねばならぬ。それは東洋に古くより伝わる道徳の根幹であり、利己を戒め、他を思う精神に貫かれている。この精神をもって己を律し、社会を導き、さらには国を超えて広... -
道徳の不変性
古の聖賢が説いた道徳は、時代や環境によって左右されるものではない。科学が進歩し、社会や技術が日々変化しようとも、人として守るべき道は変わるべきではない。真の道徳とは、人の本質に根ざすものであり、いかなる時代にも通用し、普遍の価値を持つ。... -
尽くす心と理想の実現
何事においても、自ら掌る務めに深い興味と誠をもって尽力すれば、たとえすべてが思い通りに運ばずとも、その情熱と努力は、やがて心に描いた理想、あるいは欲するものの一部に通じ、形を得るものである。大成を急がず、小さき一歩にも魂を込め、粘り強く... -
商業における信の重み
商業においては、いかなる時代、いかなる状況にあっても、徳義を貫き通さねばならぬ。その根幹に据えるべきは、信である。信なくして取引は成り立たず、信なきところに繁栄は築かれない。商品や価格の巧みさよりも、まずもって信義を重んじ、取引先、顧客... -
金と人格の相関
われわれは、金を貴び、その力を善く用いることを常に心に留めねばならぬ。金は人生にとって欠くべからざるものであり、また大いなる働きをなすものであるが、同時に人を誤らせる危うさも孕んでいる。ゆえに金は、貴ぶべくもあり、賤しむべくもある。その... -
富と社会的責任
富を築くという行為の背後には、つねに社会の恩恵があることを忘れてはならぬ。資本も機会も信用も、すべては社会のなかにあってこそ成り立つものであり、個人の力のみによるものではない。ゆえに、得た富には報いる責務があり、それは慈善ではなく、徳義... -
仁義と職分の道
われわれに課された職分は、単に利を追うにあらず。仁義道徳をもって世に貢献し、利用厚生の道を進むことにこそ、その本義がある。事業は己のためにあらず、広く人々の暮らしを豊かにし、社会に益をもたらすものであってこそ意義を持つ。そのためには、義... -
実業と国家の信義
実業の世界において、不正が絶えぬということは、単なる個人や企業の問題にとどまらない。それは社会の信を損ない、経済の土台を揺るがし、ついには国家の安寧をも脅かすものとなる。正道を踏み、義を重んずることは、道徳上の美徳である以前に、社会全体... -
富と精神の均衡
人の世が栄え、人口が増すにつれ、金銭に対する公平なる見解が生まれたことは、時代の進歩とも言える。しかしながら、人情の本質には依然として弱点があり、利欲の念が先立つと、富を義の上に置くという過ちに陥りやすい。その積み重ねが、金銭を絶対とす... -
富と社会への報恩
富を得るということは、すなわち多くの人々の支え、社会の助力の上に成り立つものである。ゆえに、その富の度を増すほどに、受けた恩恵もまた大きくなる。この恩に報いる手立てとして、社会への助力や救済の実行は、決して美徳や善意にとどまらず、本来果...