2025年5月– date –
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義を見て動かぬ者は、勇なき者である
本来敬うべきでないものを祭るのは、真心からの敬意ではなく、ご利益を求めた卑しいへつらいにすぎない。 また、やるべきこと、正しいことが目の前にあるにもかかわらず、見て見ぬふりをするのは、臆病で勇気がない証拠である。 真の勇とは、義に気づいた... -
礼に現れる人の本質は、時代を超えて通じる
未来を予測するには、過去を深く知ることが必要である。 礼(法律・制度・規範)の変遷を見れば、それぞれの時代の王朝が、先代の形を受け継ぎ、多少の調整をしながらも本質は変わっていないことがわかる。 殷は夏の礼を、周は殷の礼を継承しており、人の... -
信と誠なくして、人は動かず
人として最も大切なのは、信頼と誠実さである。 それがなければ、どれほど知識や能力があっても、人として成立しない。信がなければ、まるで車に動力をつなぐ部品が欠けているようなもの。車が進まないように、人もまた、周囲から信用されず、何一つうまく... -
家を治めることは、国を治めることのはじまり
誰かが「なぜ政治にたずさわらないのか」と問うたとき、孔子はこう答えた―― 政治とは、役職に就くことだけではない。古典の書にもあるように、「親に孝行し、兄弟と仲よくすること」は、すでに政治の本質に通じている。 まず自分を正しく修め、家庭を和や... -
上に立つ者が立派であれば、人は自然と従う
人々に敬意と忠誠を持たせ、勤勉に励ませたいのであれば、まず上に立つ者自身がその姿を示すべきである。 威厳をもって接すれば、自然と敬意が生まれ、親孝行や思いやりを実践すれば、部下の忠誠心も育つ。 また、有能な人を積極的に登用し、能力の足りな... -
正しき者を上に立てよ ― 人は誠実な者にこそ従う
人を導くには、まずその上に立つ人物が誠実であり、正しいことが重要である。 正直でまっすぐな者を登用し、歪んだ者の上に置くならば、人々は自然とその人に従い、秩序も生まれる。 反対に、誠実さを欠く者や私利私欲に走る者を上に立て、まっとうな者を... -
よく聞き、よく見て、慎重に行う者に、自然と報いは集まる
仕事で評価されたいなら、まず学びを深めること。 多くのことを聞き、疑わしいことは避けて、確信の持てることだけを言う。多くのものを見て、危ういものは排除し、慎重に行動する。そうすれば、誤りも後悔も減り、人からの非難を受けることも少なくなる。... -
「知っている」と「知らない」を、正しく区別せよ
本当の「知る」とは、ただ知識があるということではない。 知っていることを「知っている」と自覚し、知らないことを「知らない」と正直に認められること――それが真の知である。 知らないのに知っているふりをするのは、知への冒涜であり、成長の妨げとな... -
異端に走るな ― 基本を離れては害となる
学びにおいて大切なのは、まず正統の道・基本をしっかりと身につけること。 流行や奇をてらった考え方にばかり目を奪われ、基礎をおろそかにすれば、学びはかえって害となる。 目新しさや人目を引く理屈に飛びつくのではなく、地道に本道を歩む姿勢が、本... -
学ぶだけでは足りず、考えるだけでも危うい
知識を得るには、他人から教わる「学び」と、自らの頭で深く考える「思索」の両方が欠かせない。 ただ教えを受けるだけで、自分の頭で咀嚼しなければ、それは表面的で、すぐに失われてしまう。 逆に、独りよがりに考えるだけで他者の教えを取り入れなけれ...