2025年5月– date –
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志ある者は、誰にも心を奪われない
孔子は、**人間の「志=こころざし」**について、次のように力強く語った。 「三軍(さんぐん)——すなわち大軍の指揮官すら、戦いにおいては奪われることがある。だが、たとえただ一人の人間であっても、その“志”は、他人が奪おうとしても決して奪えるもの... -
自分に都合よく生きず、誤りを知ればすぐに正す
孔子は、人間関係と自己改善の基本についてこう語った。 「人とのつき合いでは、まず**忠(まごころ)と信(誠実さ)**を大切にせねばならない。また、自分より劣る者だけを選んで友とするようなことがあってはならない。 そして、もし自分に過ちがあった... -
「はい」と言うだけでは、何も変わらない
孔子は、人が忠告や助言をどう受け止めるかについて、次のように語った。 「筋の通った正しい言葉(=法語)に出会ったとき、『はい、わかりました』と従うことは難しくない。でも、本当に大事なのは、そこから自分を改めることだ。 また、優しく穏やかな... -
若い人には未来がある。だが、成果を出さねば意味はない
孔子は、自分より後に生まれた若い世代について、こう語った。 「後に生まれる者は、畏(おそ)るべき存在だ。彼らの未来が、今の我々より劣っているとなぜ言えるだろうか。だが、もし四十歳、五十歳になっても世に知られるほどの成果がなければ、それはも... -
芽が出ても、実を結ばなければ意味がない
孔子は、成長や努力の“途中で満足してしまう危うさ”についてこう語った。 「苗(なえ)までは育っても、穂(ほ)を出さない者もいる。穂を出しても、実を結ばない者もいる。つまり、若いときだけ目立っても、それだけでは本物とは言えないのだ」 これは、... -
成長し続ける姿こそ、人の尊さを物語る
孔子は、最も信頼し愛した弟子・**顔淵(がんえん/顔回)**について、深い惜別の思いとともにこう語った。 「本当に惜しい人を亡くした。私は彼が常に成長している姿を見ていたが、立ち止まっているところは一度も見たことがなかったのだ」 この一言は、... -
学びとは、聞く情熱があってこそ深まる
孔子がその弟子たちの中で、特に高く評価していた人物の一人に、**顔回(がんかい)**がいる。彼について、孔子はこう語っている。 「こちらが話し、教え続ける中で、少しも飽きることなく、聞き続けようとする者は……それはやはり顔回くらいのものだろうな... -
あと一歩をやめるのも、自ら進むのも、すべては自分の意志次第
孔子は人生の在り方について、こんな比喩を用いて語った。 「たとえば山を築くとしよう。あと一簣(き:土を一杯入れたかご)で完成というところまできても、自分が手を止めれば、結局それは未完成で終わる。また、土地をならす作業でも、たとえたった一簣... -
人は見た目に惹かれる。でも“徳”にもそれだけ惹かれていいはずだ
孔子は、ふとした場面で人間の本質的な傾向について語った。 「私はまだ見たことがない。美しい人(=色)を好むように、徳を深く好む人を」 人は誰しも、美しさや魅力的な外見、つまり「色(しょく)」に自然と惹かれる。それは視覚的に強く訴えかけるも... -
時は止まらない。だからこそ、前を向いて生きていく
ある日、孔子が川のほとりに立ち、水の流れをじっと見つめながら、静かにこうつぶやいた。 「逝く者は斯(こ)の如(ごと)きかな——まるでこの川の流れのように、昼も夜も、ひとときも止まることなく、すべては流れ去っていくのだ」 この「逝く者」とは、...