2024年– date –
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管理的費用
日々の業務はスムーズに進むことが少なく、次から次へとトラブルが発生し、混乱が絶えない。この混乱を解消しようと、多種多様なマネジメント思想や理論、システムが次々と生み出され、企業内に取り入れられてきた。 これらの理論は、企業内のあらゆる業務... -
販売促進費
販売戦略において言及した販売促進や市場戦略のためのコストを指す。販売促進費において最も重要なのは、「費用を可能な限り抑えるべき」という発想を持つべきではないという点だ。軽率にこの費用を削減すると、直ちに売上の減少を招くリスクが生じる。 販... -
未来事業費
未来事業費の本質と活用法 未来の事業に関しては、「新事業・新商品開発篇」を参照することを前提として、ここではいくつか補足を加える。 未来事業は現事業から必ず分離する必要があると繰り返し強調してきた。同様に、未来事業に関わる費用も現事業の費... -
増分計算とは
企業は、変化する外部環境に適応し、生き残るために、常に新たな戦略的判断を下し続ける必要がある。戦略レベルでなくとも、市場戦略を実行するための戦術的な変更を繰り返し行う場面も多い。 こうした決定を行う際には、財務面で何がどう変化するのか、収... -
売上高の増減で、経常利益はどう違ってくるか
売上高が増えれば利益も増加し、減れば利益も減少する。これは、売上高以外の条件が一定であれば確実に起こる現象だ。この点に異論はないとして、問題はその変化の幅がどれほどになるのかという点だ。 売上高が1割増えれば利益も同じく1割増えるのか、ある... -
付加価値率の増減で経常利益はどう変ってくるか
付加価値率が高いほど経常利益が増加することは明らかだ。では、具体的にどれほど利益が増えるのか、逆に付加価値率が低下した場合にはどの程度減少するのか。その詳細は〈第40表〉に示されている。この表では、〈第38表〉で設定された目標値と同じデータ... -
季節変動をカバーする
T社は繊維業界で包装関連事業を展開している。この業界では、秋冬物が売上の大部分を占める一方で、春夏物の売上は控えめだ。T社の売上の約70%は、秋冬物の仕事が集中する上半期に達成される。そのため、下半期は夏物のシーズンに合わせて事業を動かすも... -
外注比率を高めると利益率はどうなるか
外注比率に関する一般的な誤解 U社の経営計画を支援した際、U社長は「収益性を向上させ、利益率を高めるために、外注品を可能な限り内製化していきたい」と語った。 M社での支援時、私は「社長は長期的な視野で自社の事業を考えるべきだ」と至極当たり前の... -
不採算の輸出をやめたらどうなるか
A社の輸出事業の現状と課題 A社は特定の商品を手がける専門メーカーだ。この商品は、国内市場で約3分の2、輸出市場で約3分の1の売上を占めている。国内市場におけるシェアは90%に達し、残りの10%はA社の製品と競合しない低価格帯の商品で占められている... -
セールスマンを増員したらどうなるか
C社は缶詰の製造を手がける企業だ。長い間、過当競争による収益の悪化が続き赤字に陥っていたが、新商品を投入したことでようやく黒字化を果たしたばかりだった。 前期の実績は〈第45表〉の実績欄に示されている通りだ。この業界は付加価値率が低く、C社の...