2024年– date –
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使命感から出発する未来像をもて
企業は何があっても存続させるべきだ。どんな状況でも利益を確保し、事業を継続することが求められる。これは経営者として果たすべき最低限の社会的使命であり、そこで働く人々の生活を守る責任に直結するものだ。 企業は社会に貢献するという使命を背負っ... -
革新の繰り返しこそ生き残る道
収益性の高い製品も、永遠にその状態が続くわけではない。時間の経過とともに収益性は低下し、やがて衰退していく。その衰退のスピードはますます加速していくものだ。 そのため、収益性が落ちた製品を見切り、新たに収益性の高い製品を取り入れ続ける必要... -
社長とは決定を下す人である
現代はまさに低成長の時代だ。消費の世界では、本当に必要なものや欲しいものだけを慎重に選び取る「厳選の時代」が到来している。一方、企業の世界はまさに「戦国時代」と言える混沌とした競争の真っただ中だ。「厳選消費」と「企業戦国」、これこそが今... -
おが屑が飼料の値で
宮崎県高原町にある村上木材という会社は、陶器の化粧箱用の製材を専門に手掛けている。この会社の製板された木材を見たとき、驚きを隠せなかった。普通の木材には鋸目が見られ、さらに一定の間隔で深い鋸目が刻まれていることが多い。この深い鋸目は、帯... -
値上げ分を原料費に使いきる
甲府市に本社を構える「きねや」は、菓子の製造を手掛ける企業だ。山梨県から長野県にかけてチェーン展開を行い、地域に根ざした店舗運営を展開している。輿石社長は、顧客を最優先に考える姿勢を徹底しており、その経営理念が事業の核となっている。 「く... -
毎日味のチェックをする
京都・嵐山の料亭「錦」は、いつ訪れても賑わいを見せている。オフシーズンという概念すらなく、年中無休で満席状態だ。田中社長が掲げるのは徹底した顧客第一主義。朝礼の話題も「お客様」へのサービスに徹する姿勢が貫かれている。サービスの質が高く、... -
暴風雨の最中に顧客巡りを
鹿児島市には吉岡バナナという会社があり、バナナの輸入加工と建売住宅事業を展開している。建売住宅事業は始めてからわずか3年にもかかわらず、すでに鹿児島で有力な業者としての地位を築いている。その成功の鍵は、吉岡社長が顧客サービスにおいて徹底し... -
一日二回配送を
黒部市に拠点を置く東洋化成は、塩ビホースの専門メーカーだ。石油ショック後の長期不況の影響で一時的に売上が落ち込んだものの、すぐに回復し、その後は売上が右肩上がりを続けている。生産が追いつかないほどの需要がありながら、同業他社よりも販売価... -
顧客あっての企業
石油元売業者であるM社のセミナーで、「自社の石油が顧客に選ばれなければ、会社は倒れることになる」と話したところ、参加者から「まるで青天の霹靂のようだった」と感想を伝えられた。その反応に驚かされたのはこちらの方だった。 この、あまりにも当た... -
我が社の未来を語る
昭和41年、約15人の仲間とともにS精密株式会社を訪れたことがある。当時、従業員数はおよそ650名だった。創立から20年以上にわたり、ただ一度の例外もなく3割配当を維持し、驚異的な成長を遂げている優良企業である。 さらに、同社は優れた労務管理でも名...