2024年– date –
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低下していく間接部門の生産性
間接部門の人員が増えることだけを問題視するのは的外れだ。本質的に重要なのは、間接部門の人員が企業の成果にどれだけ貢献しているかという点だ。 その貢献度が向上し続ける限り、間接部門の拡大には何の問題もない。では、具体的にその貢献度をどう評価... -
間接部門削減の目標を
Z社の話に戻る。自分は社長にこう答えた。「合理的な人員を割り出そうとしても、それは現実的に無理だ。仮に計算が可能だったとしても、実行には至らないだろう」と。その理由を述べたうえで、 「間接人員の目標を設定することが重要だ。この目標は経営計... -
企業経営の厳しさを認識させよ。そこから意識革命が起こる
企業経営は戦争のようなものだ。絶対に勝てる戦争が存在しないのと同じように、永遠に存続する企業などあり得ない。むしろ、企業は放っておけば必ず衰退し、やがて消えていく運命にある。 東京商工リサーチ社の倒産企業調査データを基に、昭和47年から48年... -
間接部門とは何か
直間比率の従来の考え方では、直接部門ではないものを間接部門とするという形で定義している。つまり、直接と間接の区分がこのような定義付けに基づいて行われている。 自分の考えを述べるなら、そのような分類には大した重要性はない。それどころか、むし... -
組織は目標から決まる
F社から講演の依頼を受け、その打ち合わせをしている最中、話題が組織の話に及んだ。F社では、以前にあるコンサルタント団体に依頼して、組織調査を実施したとのことだった。 半年間にわたって詳細な調査が行われ、何度も検討会が開かれた結果、組織変更が... -
あけてびっくり玉手箱
資金繰りが厳しいから家屋敷を売りたいと思っているのに、妻は子供の転校を理由に反対している。どうしたらいいだろうか。K社の社長が経営状況の相談を求めて訪問した際、開口一番に発した言葉だ。 K社のことは、まだ何も知らない。財務分析すらこれから始... -
売掛金がたまって困る
T社は問屋業を営んでおり、社長の頭を悩ませていたのは、売掛金の膨れ上がりだった。問屋間の競争が激化する中、セールスマンたちは小型トラックに商品を積み込み、ドライバー兼営業マンとして活動していた。小売店の店主が店頭で客の対応をしているタイミ... -
資金繰表から決定を下す
T精織の経営計画を立てる際、まず社長の意向を反映させながら年間の利益計画を策定した。内容はかなり意欲的なものだった。 通常の手順であれば、次に資金運用計画を立て、それを利益計画と組み合わせて資金繰り表へ展開する。しかし、設備投資もなく、特... -
資金運用計画から設備投資を
J製作所は、創立から50年以上の歴史を持つ。創業者である初代社長の堅実な経営方針により、利益率はそれほど高くないものの、内部留保は充実している。現在の社長体制においても、業績には特に不安要素は見られない。 しかし、工場の建物は老朽化が進み、... -
勘定あって銭足らず
先日、経理士が提示した決算書を見てみると、前期の利益が予想以上に出ているようだ。しかし、自分としてはそれほど利益が出ている実感がどうしても湧かない。本当にそんなに利益が出ているのなら、資金繰りがもっと楽になっているはずではないか――これがC...