2024年12月– date –
-
製造業の財務諸表
製造業の財務諸表には損益計算書、貸借対照表、製造原価報告書があります。このうち、工業簿記で特に注目されるのは製造原価報告書ですが、ここでは損益計算書と貸借対照表における製造業特有の点を説明します。 1. 損益計算書の形式 製造業の損益計算書は... -
製造業の会計処理③
1. 製造間接費配賦差異の決算処理 概要 製造間接費の予定配賦と実際発生額との差異(製造間接費配賦差異)は、決算時に売上原価に振り替えます。 振り替えの方法: 借方残高(不利差異): 売上原価の増加として借方に計上。 貸方残高(有利差異): 売上原価... -
製造業の会計処理②
製品が完成したとき、販売したとき、または棚卸減耗が生じたときの会計処理を以下にまとめます。 1. 製品が完成したときの処理 概要 製品が完成した際には、製造過程の「仕掛品」を「製品」に振り替えます。 仕訳例 製品2,000円が完成した場合: 借方: 製品... -
製造業の会計処理①
製造業会計の基本的な処理を、材料費、労務費、経費、製造間接費に分けて解説します。 1. 材料費の処理 材料費の分類 直接材料費: 製品ごとに具体的に計上できる材料費。 間接材料費: 製品ごとに直接的に計上できない材料費。 処理例 材料を購入したとき ... -
消去・振替欄がない連結精算表の解き方
試験では、消去・振替欄がない連結精算表の作成が出題されることがあります。この場合、連結修正仕訳を下書き用紙にまとめておき、個別財務諸表の金額に加減して連結財務諸表欄を埋めていきます。 解き方のポイント 連結修正仕訳を下書き用紙にまとめる 個... -
連結会計の総合問題の解き方
連結会計の総合問題では、親会社と子会社の個別財務諸表を基に、連結修正仕訳を適用し、連結精算表を作成していきます。以下に手順をまとめ、ポイントと例題を用いた解説を示します。 連結会計総合問題の解き方:手順 1. 支配獲得日の連結修正仕訳 投資と... -
連結精算表の概要
連結精算表は、個別財務諸表の金額をもとに、連結修正仕訳を加減して連結財務諸表を作成する過程を整理した表です。連結精算表を用いることで、連結損益計算書、連結貸借対照表、連結株主資本等変動計算書を効率的かつ正確に作成できます。 連結精算表の構... -
未実現利益の消去に関する連結修正仕訳
未実現利益の消去は、ダウンストリーム(親会社→子会社の取引)とアップストリーム(子会社→親会社の取引)で処理が異なります。以下に、各ケースの修正仕訳を具体例を用いて説明します。 1. 期末商品に含まれる未実現利益の消去 (1) ダウンストリーム 例4... -
貸倒引当金(期末貸倒引当金)の修正
親会社と子会社間の債権債務を相殺消去した場合、それに関連する貸倒引当金の調整も行う必要があります。以下に、親会社と子会社の貸倒引当金の修正に関する具体的な仕訳例を示します。 1. 親会社の貸倒引当金の修正 状況 親会社(P社)の売掛金残高:500... -
内部取引高と債権債務の相殺消去
連結会計では、連結会社間の取引を企業グループ内部の取引として扱い、これらを相殺消去する必要があります。これにより、外部への影響のみを反映した連結財務諸表を作成します。 以下に、P社とS社間の取引についての連結修正仕訳を示します。 (1) P社がS...