2024年12月– date –
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小売店の役割と現実
小売店が我々の製品を「売る」わけではない、という現実をまず理解する必要があります。小売店は商品を単に棚に並べているだけであり、積極的に販売を推進してくれるわけではありません。言い換えれば、彼らは商品が「売れてゆく」環境を提供しているだけ... -
消費財の販売における基本戦略
自社の製品は、どのような状況でも自らの力で市場に届ける姿勢が求められます。流通業者に頼るだけでは、こちらの商品を積極的に売り込んではもらえないのが現実です。そのため、問屋のネットワークを活用し、小売店の売場を借りながらも、自社が主体とな... -
カタログ設計の基本的な配慮
カタログは単なる情報提供のツールではなく、顧客が必要な時に取り出し、利用するための重要な資料です。そのため、カタログは「読み捨てられる」ものではなく、「保管してもらう」ことを前提に設計されなければなりません。しかし、現実にはその基本的な... -
カタログに欠けた顧客視点とその改善策
カタログは、顧客に自社の商品やサービスを効果的に伝えるための重要なツールです。しかし、多くのカタログが顧客視点を欠き、自社の情報を一方的に押し付ける構成になっているのが現状です。その結果、顧客が求める情報にたどり着けず、販売機会を逃して... -
チラシ設計の失敗と改善策
チラシは顧客への最初の接点であり、商品の魅力や重要な情報を的確に伝える役割を果たします。しかし、実際には多くのチラシが顧客の視点を欠いた構成となっており、情報不足や誤解を招いています。その結果、セールスマンに過剰な負担がかかり、顧客対応... -
チラシやポスターの効果的な配布方法
チラシやポスターの効果的な配布方法 チラシやポスターの制作は販売促進の基本的な手段ですが、その効果は「いかに適切に配布され、顧客の目に届くか」にかかっています。しかし、現実には、適切な配布や効果の追跡が行われていない企業が少なくありません... -
問屋選びが事業成功を左右する理由
販売チャンネルにおける問屋の選定は、事業の売上を直接左右する極めて重要な課題です。適切な問屋を選ぶことで、商品の流通効率や販売促進力が向上し、収益を最大化することが可能になります。しかし、現実には多くの企業が問屋選びを誤り、その結果、期... -
大問屋との取引の落とし穴
錠前メーカーL社は、アイデア豊富な社長のもと、加工業としては高収益を誇る企業でした。しかし、従来の下請け業務に留まる現状に不満を抱き、自社ブランドでの事業展開を目指していました。その第一歩として、自転車盗難防止用のワイヤー式錠前を開発し、... -
問屋規模の最適化と「1%の原理」の重要性
問屋が扱う商品の中でどれだけの力を注ぐかを決める基準は明確です。それは、「その商品が自社の総売上高の1%以上の規模を持つかどうか」というラインです。例えば、年商80億円の雑貨問屋D社の社長が「年商1億円の商品がほしい」と語るのも、年商20億円の... -
販売戦略の柔軟性を阻む「キメコマ病」の実態
文房具大手のP社は、販売網の細分化を追求し過ぎた結果、いわゆる「キメコマ病」に陥っています。同社は販売促進の要は細やかな流通網にあると信じ込み、東京都内だけで80社もの問屋と特約店契約を結びました。しかし、この方針は、問屋の特性や実態を十分...