2024年11月– date –
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営業日報
多くの企業で営業日報の提出が求められているが、実際のところ、それらの多くは営業日報とは言えない。むしろ、営業担当者の「行動記録」に近い内容だ。具体的には、一日のスケジュールが記されており、何時から何時までどの企業を訪問し、誰と面会し、ど... -
商品台帳
F社は梱包資材を取り扱う販売会社だ。数百に及ぶ商品を在庫管理システムで管理していたものの、帳簿上の残高と実際の在庫に大きな差異が生じることが頻繁にあった。そのため、システムのデータをどこまで信頼してよいのか判断がつかない状況に陥っていた。... -
在庫基準
M社は洋品雑貨を扱うチェーン店で、店舗数はおよそ15店舗だった。本店の売り場は三階まで広がっていたが、一般的な店舗と同様に、二階と三階の売上が振るわない状況が続いていた。 まず、二階の売上向上を目指した施策を実施することが決定された。一方、... -
戦略情報会議
多くの販売会議や営業会議の現実を眺めてみると、その多くが「売上不振の原因を洗い出し、責任を追及する場」に成り果てているのが実情だ。目標と実績のギャップが確認されると、必然的に「なぜ売上が上がらないのか」という問いが飛んでくるのが常套手段... -
小企業が全国的な販売網を持っても
R社は四国地方のK県に拠点を置く、従業員約130名のパッケージ食品メーカーだ。損益分岐点が月商3000万円に設定されているにもかかわらず、実績は2000万円にとどまっている。「売れないのではなく、売らないのだ」というスローガンを掲げて懸命に努力を続け... -
市場戦略とは
事業とは、市場を舞台に展開される経済活動のことだ。市場には顧客と競争相手が存在し、顧客、競争相手、自社という三者が絡み合う関係が形成される。この中で自社が存続するためには、競争相手に打ち勝つ必要がある。 この明白な現実に対する認識があまり... -
敵を知る
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」とは古来からの兵法の基本だ。この単純な原則を、多くの社長たちは意外なほど理解していない。頭では知識として持っていても、市場戦略というものの本質を理解していないため、競合を知ることの重要性に気づかないの... -
占有率とは
占有率の本質:市場での存在感を可視化する指標 占有率とは、水に溶かしたインクの濃さに例えられる。水の量が業界全体の売上規模を表し、インクの量が特定の企業の売上を示す。インクが濃ければ濃いほど、その企業の占有率が高いと考えればよい。 占有率... -
市場細分化
前章では、市場戦略における占有率は、業界全体の占有率を指すものではなく、「地域占有率」という視点で捉える必要があるという点を指摘した。 業界全体での占有率が低くても、特定の地域で高い占有率を維持していることが存続の鍵となる。言い換えれば、... -
いくらの占有率を手に入れたらいいか
占有率を、その程度に応じて分類すると、以下のように整理できる。ただし、多様な要因が絡み合うため、これが絶対的な基準とは言えないが、一般的な目安として参考にしてほしい。 独占的占有率:70%以上 主導的占有率:40%以上 不安定な一流:25%以上 ...