2024年11月– date –
-
ブランドを売れ
京都に「大安」という漬物メーカーがある。同社のポリ製パックは、中央に大きく描かれた「かぶ」のシンボルマークと、その下に大きく書かれた「大安」の文字が特徴的だ。一方、袋の上部には「大安の」と目立つように記され、その次に品名が小さく添えられ... -
コマーシャルをどうするか
A化粧品は、日本で最初期に登場した化粧品メーカーの一つだが、今では完全に限界生産者と化している。そのA社のテレビコマーシャルを目にしたが、まさに「天動説」としか言いようがない内容だった。 消費者は自社に絶大な支持を寄せていると信じ込んでいる... -
カタログ、チラシ、ポスターについて
カタログデザインの課題:色使いと情報配置の欠如 多くの企業のカタログを目にするたびに、なぜこんなにも奇妙なものばかり作るのかと疑問が湧く。莫大な費用を投じて作成されたそれを、経営者は一体どう捉えているのだろうか。 まず目につくのは色使いだ... -
ゴンドラ作戦
ゴンドラ(ここではガラスケース、オープンケース、ストッカー、ディスプレースタンドなどを総称するものとする)は、プロモーションツールとして極めて効果的であることに異論の余地はない。 小売店が自社に忠誠を示している以上、自社のゴンドラを適切に... -
販売季節暦
S社はスリッパを製造する企業だ。この商品は季節ごとの切り替えタイミングが非常に重要で、一歩間違えると売上が落ち込むだけでなく、在庫が余るという二重のリスクを抱えることになる。 S社では季節ごとの切り替えがうまくいかないことが常態化しており、... -
クレーム処理に万全を尽せ
クレーム対応が生む信頼と失敗の教訓 昭和50年11月、豊橋市にある花田工務店の社長である花田氏と久しぶりに顔を合わせた。セミナー会場でこちらを見つけた花田氏は、足早に近づき、握手を求めてきた。話を聞けば、現在多くの受注を抱え、大変忙しい日々を... -
流通業者は売ってくれない
K社は、従来は下請け加工業を主な業務としていたが、その枠を超えて自社製品の開発に挑戦した。市場には既に先行する成功例が存在しており、その中での新製品投入は大きな期待と覚悟を伴うものだった。 商品自体の開発には成功したものの、販売は困難を極... -
蛇口をひねる
G社は家庭用品を製造する企業だ。訪問した際、売上は一年半以上も停滞し、一進一退の状況が続いていた。社長は売上拡大に全力を注いでおり、年間を通じてテレビやラジオの広告に多額の資金を投入していた。さらに、ポスターやチラシを制作し、代理店に次々... -
同行販売作戦
G社で初めて同行販売を試みた。特定の地域で三日間実施した結果、わずか数日で通常の三カ月分を超える売上を達成した。G社の社長も、こんなに効果的な販売方法があるとは想像もしていなかったようだ。しかし、その後は再訪問することなく放置してしまう。... -
訪間は売込みではない
P社は事務機器を取り扱う商社であるが、主力商品である電子複写機の売上が思うように伸び悩んでいた。その要因として、買い替え需要が十分に喚起されていない状況が挙げられる。 電子複写機は一度販売すると、次の更新までに4〜5年の期間が空く。そのため...