2024年11月– date –
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顧客サービスと収益は紙の表裏
企業の使命は「顧客にサービスを提供すること」に尽きる。しかしながら、その本質を見失い、顧客を軽視して自社の都合ばかりを優先する企業があまりにも多い。 戦後、民主主義を誤解した「エゴ」と自己主張の風潮に、高度成長期の人手不足が重なり、社員の... -
市場戦略をもて
多くの企業を訪れるたびに感じるのは、販売体制の脆弱さだ。売上がなければ増収も増益も不可能であるにもかかわらず、この問題に対する経営者の意識の低さが原因となっている。 年商40億円の雑貨メーカーであるIS社には、営業担当がたった10名しかいない状... -
経営計画をもて
実務の経験は十五年ほど積んできた。その中で最も厄介だったのは、社長が自分の方針を明確にしないことだった。どれだけ真剣に職務を全うしようとしても、社長の意図が見えてこなければ動きようがない。 やむを得ず、自分なりに社長の意図を推測し、行動に... -
顧客の好みはどう変ってゆくのか
最近、婚礼家具は二点セットが主流になりつつあると、ある家具店の店主が話していた。以前、婚礼家具といえば三点セットや四点セットが一般的だったが、どうやら時代とともにその傾向が変化してきたようだ。 その理由として、最近増えている団地のような狭... -
成果は顧客によって得られるー顧客の視点に立つことの重要性
現代のビジネスでは、顧客の満足が企業の成長を左右するが、現場では「自己本位」や「天動説」が根深く残っていることが多く、これが営業力や販売力を阻害している。 企業が過去の成功体験や慣習に囚われてしまうと、顧客のニーズや市場の変化に対応できず... -
「天動説」を捨てよ
富士重工のスバル360は、その名にふさわしい名車だった。名車というものは、過酷な条件下でこそ本領を発揮するもので、北陸の豪雪地帯では圧倒的な評価を得ていた。しかし、そんな名車でさえ販売は伸び悩み、月に5,000台以上を超えることはなかった。この... -
販売は社長の役割
「一倉さん、我が社もそろそろ全国的に販路を拡大しようと考えています。それに伴い、販売全般を任せられる営業部長を探しているのですが、もし心当たりがあれば紹介していただけませんか」というB社長からの依頼である。 私は即座に答えた。「社長、それ... -
商品の性格によって売り方が違う
商品にはさまざまな性格があり、その性格に応じて売り方も異なる。それを十分に理解することが、販売戦略を立案する上で極めて重要なポイントとなる。商品特性に適した販売手法を選ばなければ、効果的な販売は期待できない。 商品の性格を分類する方法はい... -
マーケティングとは
マーケティングとは、一言で言えば「市場全体を見据えた活動」のことだ。複雑な定義や専門的な議論は学者に任せておけばいい。市場とは顧客が存在する場であり、顧客こそが企業の存続を左右する存在だ。顧客にどのように価値を提供するか、それが企業の未... -
真の顧客は誰か―購買決定者に売込め
真の顧客を見定める重要性 K製作所は建築金物を製造するメーカーである。同社の製品は、建築金物問屋を経由して工事業者へと販売されていた。販売促進活動としては、問屋へのカタログ配布と定期的な訪問が中心だった。しかし、売上は伸び悩み、業績も低迷...