2024年11月– date –
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部門別(営業所別・店舗別も同じ)収益性はこうして
部門ごとの収益性を測る方法が、ほとんどの企業で誤っているのが実情だ。前述の通り、共通費の割り振りが問題を引き起こす。その原因は「割り振り方が悪い」という点にある。しかし、「割り振り方が悪いなら割り振らない」という選択肢も現実的ではない。... -
生産性による効率分析
生産性についての基本的な説明はすでに述べた通りだ。この生産性の計算式を活用すれば、商品別や部門別の分析では見えない、企業全体の施策や活動の効率性を評価することができる。これは、「産出に対する投入の割合」という生産性の定義を、多様な施策や... -
経費節減というが
S社を訪問した際のことだ。従業員はおよそ500名。S社では非常に厳格な予算管理が行われており、部門ごとにあらゆる経費が細かくチェックされていた。例えば、鉛筆一本でさえも必ず請求伝票を作成する必要があった。事務用品の部門別使用額を算出するために... -
固定費の特質
固定費を単なる「費用」として捉え、「費用は少なければ少ないほど良い」といった短絡的な考え方は誤りだ。では、どのように理解し、扱えばよいのだろうか。費用とは本来、事業経営における必要性に基づいて使われるものである。 したがって、「どのように... -
管理的費用
日々の業務はスムーズに進むことが少なく、次から次へとトラブルが発生し、混乱が絶えない。この混乱を解消しようと、多種多様なマネジメント思想や理論、システムが次々と生み出され、企業内に取り入れられてきた。 これらの理論は、企業内のあらゆる業務... -
販売促進費
販売戦略において言及した販売促進や市場戦略のためのコストを指す。販売促進費において最も重要なのは、「費用を可能な限り抑えるべき」という発想を持つべきではないという点だ。軽率にこの費用を削減すると、直ちに売上の減少を招くリスクが生じる。 販... -
未来事業費
未来事業費の本質と活用法 未来の事業に関しては、「新事業・新商品開発篇」を参照することを前提として、ここではいくつか補足を加える。 未来事業は現事業から必ず分離する必要があると繰り返し強調してきた。同様に、未来事業に関わる費用も現事業の費... -
増分計算とは
企業は、変化する外部環境に適応し、生き残るために、常に新たな戦略的判断を下し続ける必要がある。戦略レベルでなくとも、市場戦略を実行するための戦術的な変更を繰り返し行う場面も多い。 こうした決定を行う際には、財務面で何がどう変化するのか、収... -
売上高の増減で、経常利益はどう違ってくるか
売上高が増えれば利益も増加し、減れば利益も減少する。これは、売上高以外の条件が一定であれば確実に起こる現象だ。この点に異論はないとして、問題はその変化の幅がどれほどになるのかという点だ。 売上高が1割増えれば利益も同じく1割増えるのか、ある... -
付加価値率の増減で経常利益はどう変ってくるか
付加価値率が高いほど経常利益が増加することは明らかだ。では、具体的にどれほど利益が増えるのか、逆に付加価値率が低下した場合にはどの程度減少するのか。その詳細は〈第40表〉に示されている。この表では、〈第38表〉で設定された目標値と同じデータ...