2024年11月– date –
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第二の人生を考えてやる
サラリーマンにとって、定年は避けることのできない大きな衝撃だ。会社側としては、退職金や年金を支給すれば、それで規定上の責任は果たしたことになる。 しかし、定年を迎えた社員とその家族には、これからも生活が続く。その生活は、これまでとは全く異... -
採用面接には社長の方針を語れ
F社はもともと小規模な単店のスーパーとしてスタートした。開業当初は苦労が続いたものの、努力が実を結び業績が向上。さらなる成長を見据え、従来の縁故採用をやめ、一般募集へと切り替える決断をした。 最初の採用面接で、社長は自ら経営計画書を提示し... -
「経営計画書」こそ、社員の心に革命をもたらす
T社は従業員が1300人を超える優良企業だ。およそ8年前に初めてT社を訪問したが、それ以来久しぶりに再び足を運んだ際、社長からこんな話を聞いた。 つい最近のことだ。この地域の警察で公安を担当する人物が突然T社を訪れ、こんな話をしたという。「7〜8年... -
我社の安全を図る
企業の存続を担う最高責任者である社長は、常に存続を脅かすリスクを把握し、そのリスクを回避するための手段を講じる必要がある。 企業が直面する危険は非常に多岐にわたる。社長は、それらの危険が具体的にどのようなものであるかを把握し、どのようにチ... -
占有率はどうか
企業存続の絶対条件が占有率であることは、すでに繰り返し述べてきた。占有率に対する関心の強さは、優れた企業のトップほど顕著だ。果たして、自分が優秀な経営者としての条件を備えているかどうか、問い直してみる必要がある。 訪問する会社でよく目にす... -
年計はどうか
年計は、会社の長期的な動向を正確に把握するうえで非常に役立つツールだ。一度年計を手にした優れた経営者は、その重要性に気づき、手放せなくなると口をそろえる。 毎日異なる会社を訪問している。同じ会社を訪れるのは月に一度程度で、二カ月に一度や三... -
市場の危険分散の度合はどうか
市場に対するリスクは、常に自社の事業構造における偏りに起因する。偏った構造は変化への耐性が低いためだ。 高度成長期には、どんな事業構造であれ、何をやっても十分に稼ぐことができた。しかし、石油ショックを経て高度成長が終わってからすでに五年が... -
内外作区分はどうか
前に「経営戦略篇」で「設備を持たないメーカー」の強みを述べ、本書では外注比率の増加が有利であることを数字を使って説明した。そして今、再び内外作の区分について取り上げることとなる。それほどまでに、外注を活用することは企業にとって極めて重要... -
支手回転率はどうか
企業は支えがなければ不渡り手形を出すこともなく、倒産も起こりえない。ところが、この単純な事実が現実では驚くほど理解されていない。 いったい何が原因なのだろうか。一つには、高度成長期に培われた支えに対する感覚の麻痺が挙げられる。もう一つは、... -
賃率はよいか
賃率とは「単位時間あたりに直接工が生み出す付加価値」として定義されるが、業種によってはこれを「単位あたり工賃」として扱う場合もある。以下では、単位あたり工賃についても賃率として表記していく。 例えば、溶接では溶接長を基準にして「1センチあ...