2024年11月– date –
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我社の商品の信頼性とサービスはよいか
0社は小型モーターを製造するメーカーだ。朝、迎えに来た0社の社長と共に会社へ向かった。門をくぐり、守衛所を過ぎたあたりで車を停めた社長が、「一倉さんにぜひ見てほしいものがある」と言う。案内されたのは、守衛所の裏手に位置する小さな建物だった... -
高賃金主義こそ本当
P社は長野県諏訪に拠点を置く優良企業だ。この地域には多くの大企業や有名企業が工場を構えており、賃金水準は日本の中でも最も高い部類に入る。その中で高い業績を維持している点は見事だ。一方、諏訪から10~15キロほど離れると、賃金水準は一気に下がる... -
「社長がやらなければならないこと」を部下に押しつけるな
Tスーパーを訪れた際、店舗は三つあり、業績は順調だった。T社長は新店舗の積極的な展開を目指しており、その際には新店舗の立地条件が戦略上極めて重要になる。用地情報の入手方法について尋ねると、専任の課長に一任しているとのこと。しかし、具体的... -
社長室は質素でなければならない
N化学の経営計画発表会に招待された際のことだ。発表会での社長の話があまりに立派で驚かされた。その話を聞いて、ぜひこの立派な社長が率いる本社工場を見てみたいと思った。ところが、その日は日曜日で会社は休みだったが、無理を承知で頼み込んだ結果、... -
市場の断層に対して正しい態度がとれる
いつのことだったか記憶は曖昧だが、梅雨の終わりに集中豪雨が襲い、長崎市で大きな災害が発生した年の話だ。同じ時期、奈良市でも集中豪雨が降り、床上浸水するほどの被害が出た。水没して動かなくなった自動車が数多く発生し、メーカーの営業所や整備工... -
公害防止の姿勢は正しいか
いつのことだったか記憶は曖昧だが、梅雨の終わりに集中豪雨が襲い、長崎市で大きな災害が発生した年の話だ。同じ時期、奈良市でも集中豪雨が降り、床上浸水するほどの被害が出た。水没して動かなくなった自動車が数多く発生し、メーカーの営業所や整備工... -
ハンコとギンコーは大丈夫か
0社の倒産は、業界全体の不振が直接的な原因だ。しかし、本質的な原因はそこにはない。実際の問題は、社長が銀行印を経理担当の常務に預けていたことにある。 その常務はゴルフ場の建設をサイドビジネスとして進めており、その支払いに充てるために勝手に... -
後継者をどうするのか
P社長には二人の息子がいる。しかし、どちらにも会社を譲るつもりはないという。その理由は単純だ。二人ともそれぞれ優れた資質は持っているものの、経営者としての適性には欠けているからだ。永続的に存続すべき会社としての社会的責任を考えると、自ら築... -
多くの人びとは環境整備のことをよく知らない
「塵を払わん、垢を除かん」という言葉は、何ひとつ覚えられないシュリハンドクに、お釈迦様が授けたものだ。この言葉を繰り返しながら掃除を続けた彼は、やがて誰にも負けない「悟り」を手にした。掃除に没頭する中で、心に溜まった塵や垢までも取り払う... -
江田島
数年前、親しい社長仲間十数人と一緒に江田島の自衛隊幹部候補生学校を訪れた。かつて日本海軍の兵学校だった場所だ。自衛隊では民間人の見学を積極的に受け入れているとのことだった。案内役を務めてくれたのは、元旧海軍の中佐だった人物だ。 正門から奥...