2024年11月– date –
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市場の分析から企業の方向を決める
L社を支援した際のことだ。社長と直接会い、会社の現状について話を聞いた。この会社は独自の製品を持ち、驚異的な市場占有率90%を誇っている。 最近、経営合理化を目的にコンサルタントの診断を受けた。その結果、問題点として指摘されたのは人間関係の... -
経営者自らの手で計画せよ
M社から「昨年立てた長期経営計画を全面的に見直さなければならないので診てもらいたい」という依頼があった。やっぱりな、という直感が働き、どの部署が計画を立案したのか尋ねると、企画室だという。案の定だ。計画がうまくいかなかった原因は、経営者自... -
いくらの利益が必要か
利益が「もうけ」とされるのは、あくまで会計学の領域での話だ。経営学の視点では、企業にとって利益とは、成長や発展のために欠かせない「コスト」である。言い換えれば、利益とは会社を前進させるための必要な投資というべきものだ。 個人の生活でも、予... -
成果の達成を指導する
経営計画は、必ず明確な形で文章化する必要がある。文章化されていないものは、経営計画とは言えない。要点を簡潔にまとめることが重要で、冗長な表現は避けるべきだ。 ある会社で目にした経営計画書は、驚くことに100ページもの分厚さだった。その中身と... -
使命感から出発する未来像をもて
企業は何があっても存続させるべきだ。どんな状況でも利益を確保し、事業を継続することが求められる。これは経営者として果たすべき最低限の社会的使命であり、そこで働く人々の生活を守る責任に直結するものだ。 企業は社会に貢献するという使命を背負っ... -
革新の繰り返しこそ生き残る道
収益性の高い製品も、永遠にその状態が続くわけではない。時間の経過とともに収益性は低下し、やがて衰退していく。その衰退のスピードはますます加速していくものだ。 そのため、収益性が落ちた製品を見切り、新たに収益性の高い製品を取り入れ続ける必要... -
社長とは決定を下す人である
現代はまさに低成長の時代だ。消費の世界では、本当に必要なものや欲しいものだけを慎重に選び取る「厳選の時代」が到来している。一方、企業の世界はまさに「戦国時代」と言える混沌とした競争の真っただ中だ。「厳選消費」と「企業戦国」、これこそが今... -
おが屑が飼料の値で
宮崎県高原町にある村上木材という会社は、陶器の化粧箱用の製材を専門に手掛けている。この会社の製板された木材を見たとき、驚きを隠せなかった。普通の木材には鋸目が見られ、さらに一定の間隔で深い鋸目が刻まれていることが多い。この深い鋸目は、帯... -
値上げ分を原料費に使いきる
甲府市に本社を構える「きねや」は、菓子の製造を手掛ける企業だ。山梨県から長野県にかけてチェーン展開を行い、地域に根ざした店舗運営を展開している。輿石社長は、顧客を最優先に考える姿勢を徹底しており、その経営理念が事業の核となっている。 「く... -
毎日味のチェックをする
京都・嵐山の料亭「錦」は、いつ訪れても賑わいを見せている。オフシーズンという概念すらなく、年中無休で満席状態だ。田中社長が掲げるのは徹底した顧客第一主義。朝礼の話題も「お客様」へのサービスに徹する姿勢が貫かれている。サービスの質が高く、...