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鉄則24社員の信頼は気遣いでなく、「社長の汗」で決まる。

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◆何もしないのだから評価されないのは当然

ときどき耳にするのが、後継社長が社員の評判を気にしたり、社員に気を遣ったり、遠慮したりする話です。なぜ、そんなことになるかと言えば、理由は簡単。

後継者が「社員によく思われたい」と思っているからです。しかし、その出発点自体が間違っています。

新任の社長に限らず、新任の部長でも、課長でも同じですが、すぐに「部下からよく思われたい」と思うものです。何もやっていない段階で、よく思われることなんてあり得ません。

社員は、「この人はちゃんとやってくれるかな」「これまで通り給料を払ってくれるかな」と思うことはあっても、それ以上はありません。

端的に言えば、別に、何とも思わないです。それが正しい社員です。

私は、長く社長をやっていますが、未だに「社員によく思われたい」とほとんど考えていません。当然の話でしょう。

まず、社員によく思われようとしたら、一人一人のことをいちいち気にしなければなりません。

二二二人の社員がいて、二二二人のことに加えてサポート会員七〇〇人の社長を考え、ケアをする。そんなことをやろうとしたら、発狂します。

さらに言うと、よく思われようとすると、自分のいいところだけを見せて、悪いところは隠さなければならなくなります。

それで、社員が社長のことを信頼するようになるでしょうか。絶対になりません。あの社長は嘘つきだと思われるのがオチです。

結局のところ、新任社長が「社員によく思われよう」なんて考えること自体、とんでもない大間違いです。

◆とにかく自分が一番汗をかく

では、社長は何をすればいいのか。それは人一倍汗をかくことです。

後継社長として業績をアップさせ、給料やボーナスが上がれば、社員は喜んでくれる。「今度の社長は凄い」と思ってくれます。しかし、そんなことはすぐには実現しません。

すでに述べた通り、就任一年目は、何も変えず、去年と同じ利益を出して、去年と同じだけの給料、ボーナスが支払えれば一〇〇点満点です。

その中で社長がやるべきは、とにかく汗をかくことです。社長が率先して汗をかかなければ、社員には何も伝わりません。

私が、社員やパート、アルバイト、経営サポートの社長から信頼されているのは、別にみんなに気を遣っているからではありません。

汗をかいて仕事をしているからです。楽をしてふんぞりかえってないからです。

まして、後継者は実力もなければ、何も達成していないから、それで「信頼してもらおう」「よく思ってもらおう」なんてもともと無茶な話です。

だから、自分が一番汗をかく。そのほうが余程大切です。

◆「実力はないが、社長の息子だから社長になれた」と言えばいい

「みんなによく思われたい」と同じなのが、とかく後継者は「優秀だと思われたい」気持ちを持っている。しかし、これもおかしな話です。

そもそも、本人はなぜ社長になれたのでしょうか。優秀だからですか。そんな人は少ないです。

社長の息子(娘や孫)だったからです。それ以上でも、それ以下でもありません。

後継者は「私は出来が悪いけれど、社長の息子だから社長になれました。こんな私を社長にしたのは、すべては親父が悪い」と言っておけばいい。それが真実ですから。

実力もないのに「優秀だと思われたい」なんてトンチンカンなことを考えずに、「実力はないが、社長の息子だから社長になりました」と言う方が余程相手に伝わります。

一年間何も変えず、自分ができることで汗をかいていればいいです。それで昨年と同じ利益を上げれば、みんな認めます。後継者とはそういうものです。

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