◆飽きられるほど同じことを教える社員教育には、大きく分けて二つの目的があります。それは「スキルアップ」と「価値観の共有」です。まず、ここを社長はしっかり理解しておかなければなりません。一般に、社員教育は「スキルアップ」が注目されるが、「価値観の共有」が大事です。当然、武蔵野は「スキルアップする勉強会」と「価値観の共有をする勉強会」に分かれていて、両方をきっちり実施しています。そして、勉強会の場でも「あれも、これも」といろいろ教えないことが最大のポイント。何と言っても大事なのは「数」。同じことを何度も、何度も教え言い続ける。すると、社員は「社長、また同じこと言っている」と言い出す。それが正しい教育です。教育で、いろんなことを幅広く教える会社が多いが、そんなことをしても無駄。「同じことを、何度も教える」方がはるかに効果的です。特に「価値観の共有」は、何度も同じことを教えて、ナンバー2はもちろん、ナンバー3も、ナンバー4も、さらに下の社員も、みんなが「同じことを言うようになる」のが目指すべき姿です。だから、社員は、社外の人と会ってもみんな「同じこと」を言います。お客様訪問も、お客様の新規開拓も、私が行こうが、ナンバー2が行こうがみんな同じことを言うから、「武蔵野ブランド」が共有され相手に信頼されます。それが強い組織です。◆社員教育のコツは「先生を増やす」社員教育を充実させるコツで、大事なのは「先生を増やす」点です。勉強会の講師は社員がやるが、一人の先生が三〇人も、五〇人も教えるということはほとんどありません。先生一人に、生徒が二人か、三人です。これには二つの意味があります。生徒が三〇人も、五〇人もいる中で学んでもほとんど身につきません。一度に大人数を教えられるので、一見、効率がいいように感じるが、「効率がいい」のと「育つ」のはまったくの別モノです。効率を求めても人は育ちません。人を育てるには手間がかかる。考えてもみてください。ひとクラスに何十人もいる学校と、マンツーマンの家庭教師なら、家庭教師の方が手間がかかるが、その分、きっちり育つ。社員教育も同じです。
それともう一つ、ダメ社員が「後輩に教えなければいけない」となれば、プライドがあるからみんな必死で勉強します。本当の勉強はこのとき始まる。つまり、生徒ばかりが大勢いて、先生が少ないのは、本当の意味で勉強しているのはごく少数しかいないです。増やすべきは「生徒」ではなく「先生」です。「教わっている生徒が成長している」と思っている社長は、根本がわかっていません。本当に学ばせたければ、先生をさせなければダメです。そうやってみんなが先生になることで、武蔵野の社員は成長している。
それともう一つ、ダメ社員が「後輩に教えなければいけない」となれば、プライドがあるからみんな必死で勉強します。本当の勉強はこのとき始まる。つまり、生徒ばかりが大勢いて、先生が少ないのは、本当の意味で勉強しているのはごく少数しかいないです。増やすべきは「生徒」ではなく「先生」です。「教わっている生徒が成長している」と思っている社長は、根本がわかっていません。本当に学ばせたければ、先生をさせなければダメです。そうやってみんなが先生になることで、武蔵野の社員は成長している。
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