販売促進をやめて売上げ増大
G社はプロパンの販売業をやっている。 創業以来、遅々として業績は伸びなかった。社長は、プロパンの売上げだけでは足りないので、高額なガス器具の販売に力を入れていた。
またプロバンについ ては、新規得意先の開拓に力を入れていたが、いずれもこれといった効果は見られなかったのである。
悩みに悩んでいた時に、私のセミナーに参加して、自らの考えの誤りを悟ったのである。その誤りとは、お客様へのサービスを忘れていたということである。
社長は、我社としてお客様へのサービスは、プロパンの提供以外に何をしたらいいかを考えた末に、新たな方針を打ち出した。
それは、ガス器具の売込みはやらない、お客様からの注文だけを受けるという 消極販売とし、プロパンの新規開拓はやめる、そして、ガス器具のメンテナンス・ サービスに力を入れる、というものであった。
いままでの方針とは様変わり、全く消極的な方針のように見える。 しかし、結果は全く逆だった。 ガス器具のメンテナンス・サービスをやってみると、手入れや修理をやらなければならない器具が、予想をはるかに上回る程あった。
これは、お客様に喜ばれ ただけでなく、ガス器具の保有リストができ上がった。これによって、計画的な販売活動が可能になってきた。
そして、ガス器具の注文が徐々に上がりだしたのである。 また、お客様から、「知り合いの家でガス器具が故障して困っている。
いくら 業者に頼んでもやってもらえないから、あなたの会社のお得意先ではないけれど、 修理してもらえないか」という依頼が次々と出てきたのである。
さっそくお伺いして修理すると「こんなサービスのよい会社なら、プロバンは あなたの会社から買うようにする」ということになって、新規得意先が増えだしたのである。
自分の会社の都合だけを考えて、販促をしていた時には、効果は少しも上がらず、自らの会社の都合はいっさい無視して、ひたすらお客様のサービスをしたら、 自然に売上げが増大したのである。
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